YOUTH-PERFORMANCE 2013 トバズニハ「コンパス グルグル」(シアタートラム)


YOUTH-PERFORMANCE 2013 トバズニハ「コンパス グルグル」


 (過去ログのこれ。→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20130614/p4)

シアタートラムで、8月19日(月)のステージを見た。

15時開演。16時終演。この日は終演後に、トークがあって、出席者は、トバズニハのメンバー(10名)と中高生レポーター(1名)、総合演出(伊藤キム)の計12人。


客席はC列が最前列になってはいたが、昨夏とはちがって普通の張り出し舞台。座席も前2列がないだけで前方も通常の座席だった。

昨年の「トバズニハ」がとても魅力的、かつ刺激的なパフォーマンスだったので、期待値が高かったのだが、今年はあまりおもしろくなかった。
いかにも中高生の発表ステージっぽいというのか、なんだか見ているほうが恥ずかしくなっちゃうようなところもあって。ステージの上のパフォーマンスに、アイデアや試みはあっても、それが見せるものとしては生煮えという感じ。

公共のホールが主催し、一般の中高生を募集してワークショップを重ね、ステージに乗せる、という企画だから、私のような観客がただおもしろいかおもしろくないかをいっても仕方ないかも知れないし、そもそも何をどうやったとしてもパフォーマンスとして成立してしまうものだろうけれど、プロが手がけて、2400円の料金を取って見せるには中途半端だと思った。こういう企画で、全席指定2400円(一般)というのは、けっこう高い料金設定だから、その分、見る側としても期待は抱く。

声を多用していたのは、とくに気になった。昨年のメンバーも声を使ったパフォーマンスをしていたけれど、声がほとんど音として使われていたのではなかったか。それが、今年は、声が言葉や歌として発せられることが多く、なのにその声が訓練されていない、表現としては不安定なものだから、見ていて居心地が悪くなる。
(普段足を運ぶ舞台公演の俳優や子役の声というものが、いかに「力」があり、またトレーニングされているかを思わされる)

今年の「コンパス グルグル」は、メンバー全員がステージに出揃ったかたちでのパフォーマンスが続き、ある枠組のなかで最後まで展開して行くような印象なのに、分かりやすいストーリーが見える訳ではないから、これも見ていてけっこうキツイ。(こういうパフォーマンスというのは、オムニバス形式で構成されるほうが、見る側もいい具合に気持ちが切り換わるのだな、とも思った)