ラブ・ネバー・ダイ (日生劇場)


4月2日(水)に、日生劇場で、

「ラブ・ネバー・ダイ」
Andrew Lloyd Webber's LOVE NEVER DIES

を観劇。

昼の部で、午後1時30分開演。(1幕 70分、休憩 20分、2幕 55分)


公演プログラムは、2000円。稽古場写真版と、舞台写真版との2種類が販売されていたので、前者を購入。稽古での、ポロシャツ姿の山田瑛瑠くんの写真が載っている。


所見の回の主なキャストは、

ファントム: 鹿賀丈史
クリスティーヌ・ダーエ: 濱田めぐみ
ラウル・シャニュイ子爵: 橘慶太
メグ・ジリー: 彩吹真央
マダム・ジリー: 鳳蘭
グスタフ: 山田瑛瑠


あまり予備知識を持たずに見たこともあってか、とてもおもしろくて、贅沢な舞台と音楽に酔わされた。

座席は、1階6列目(5列目だと思って買ったが、じっさいは6列目になっていた)の中央ブロックだったが、ものすごく見やすい席で、目眩く装置の魅力ともどもに堪能した。ファントムの創り出した世界がそこにある、といった感じで豪華なあのセットで、床面が底上げされてもいるのだよね。だからより見やすかったのかも。

オペラ座の怪人」に較べると、この「ラブ・ネバー・ダイ」はファントムが人間くさくなり、また、マダム・ジリーとメグ・ジリーもいかにも母娘らしいえがき方がされているのだが、「オペラ座の怪人」では主要登場人物のなかでいちばんふつうの人間っぽい立ち位置だったラウルが、この作品では妙に薄っぺらく見えて、その対照も、おもしろい。

クリスティーヌの気持ちはファントムとラウルの間で揺れながらも、ファントムの書いた曲をうたうことを選択するが、それはファントムを択んだという以上に、音楽の才能=芸術を愛したという結末になっている。


だけど、この続編を見てしまうと、いまも劇団四季が上演している「オペラ座の怪人」の見方が変わる。結局、怪人とクリスティーヌはやってたんだな、とか(笑)。「オペラ座の怪人」のラストで、クリスティーヌはラウルを択ぶが、でも、おなかには怪人との子どもが宿っている訳だ。「オペラ座の怪人」の最後を、メグ・ジリーで幕を下ろすのは、あれは、メグがファントムを逃がしていたのだな、とか。

映画の「オペラ座の怪人」は、舞台ではえがかれていない情報が補完されるおもしろさがあったが、この「ラブ・ネバー・ダイ」にも同様の「含み」がある。


鹿賀ファントムは、いかにも芸術家的なたたずまい。3月下旬には数ステージの休演との報があって、たしかに、声の出がよくない印象は否めなかったが、それでも、舞台のおもしろさが損なわれるほどのことはなかった。

(バーテンがファントムに替わるシーンがあるのだが、いつ替わったのか気づかなくて、びっくりした。・・・次に見るときは、よく見ていよう)


カーテンコールは、ひとりで登場するキャストは6人で、子役のグスタフ → メグ・ジリー →マダム・ジリー → ラウル → クリスティーヌ → ファントム。


終演後は、ダブルファントムによるアフタートークが予定されていたが、事前に、場内アナウンスでトークショー出演者の変更が伝えられた。

終演から10分おいてのアフタートークは、司会が安東弘樹(TBSアナウンサー)、登壇は、香寿たつき鳳蘭彩吹真央(下手からの並び順)。3人のトークがひと段落したところで、あとから、市村正親が参加。

翌日(3日)から、バトンタッチでマダム・ジリー役として再登場する香寿さんは安東アナといっしょに、このステージを見ていたとのこと。

市村さんは、3年先まで舞台のスケジュールも入っているし(そのひとつは「屋根の上のヴァイオリン弾き」らしい)、このミュージカルをまた出来るかどうかは分からないので、「ラブ・ネバー・ダイ」のファントム役は、今回が最初で最後のつもりで演っている、というようなことをいっていた。

トークショーが終わったのが、午後4時27分。