YOUTH-PERFORMANCE 2012 トバズニハ 新作パフォーマンス(シアタートラム)


世田谷パブリックシアター/世田谷文化生活情報センター開館15周年記念
「YOUTH-PERFORMANCE 2012」
トバズニハ 新作パフォーマンス

総合演出:伊藤キム(振付家・演出家)
共同演出:楠原竜也(振付家・演出家)、棚川寛子(舞台音楽家)


8月14日(火)、シアタートラムでの2回公演のうち、14時開演のステージを見た。

過去ログの↓の公演である。
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20120612/p2(公演情報)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20120810/p1(告知動画の紹介)


シアタートラムに着くと、開演の30分前に客席開場のはずだったのに、ロビーまでしか入れず、開場は15分前との案内がされていた。リハーサルが長引いたりでもしたのかと思っていたら、さにあらず。客席に入ると、開演前から、平舞台の上に、キャストが寝ていた。なるほど、開演前からステージにいるのでは、30分も前からでは長過ぎるのだろう。つまり、開場を遅らせたのは、演出上の理由だった訳だ。

シアタートラムの客席は、C列が最前列で、しかも、C、D列はステージと同じ高さの床面に座面の低いベンチシートを設置したものになっていて、本来の固定座席は、E列以降。私は、固定座席のいちばん前ということで、E列を買っていたが、この公演の設営では、F列から段差がついていたので、ひとつ後ろのF列がいちばん見やすかったのではないかと思う。


中学生・高校生のメンバー11人による「トバズニハ」。男子が2名、女子が9名。

出演は、岡本花乃晏(中1)、栗山亜樹(高3)、七里海流クノー(高1)、千葉ゆり(高2)、中島詩織(高3)、中村博美(中2)、野口彩花(中2)、野口夢花(中2)、宮本真那(高2)、柳田優樹(中2)※、吉田恵(高1)  ※「柳」は木偏に「タ」「卩」


開演前から、何がはじまるのだろうという期待を抱かせながら、先の読めないパフォーマンスが展開し、私は、冒頭から最後まで、惹き込まれた。見ているのが楽しくて、終わらずに、もっと続いて欲しいと思うステージだった。

メンバーが自分たちで音を作って(それは打楽器だったり、マイクを使った声、ボイスパーカッションだったり)、そのステージ上の生の音に対して、他のメンバーが身体表現でコミュニケートする、というシーンが何度もあって、これがとても印象的だった。「音」や「声」のパフォーマンス自体も新鮮だったし、音と向き合い、あるいは戯れ、融合する・・・そんな躍動が、見ていて心地よかった。

トバズニハのメンバーは、11人なのだが、ステージ上で、全員が揃ってパフォーマンスするシーンがほとんどないのが、おもしろかった。最後も、10人のダンスが続くなかに、ひとり少女が舞台奥から現れるが、11人が揃って終わるのではなく、幕をとるのはその少女ひとりだ。11人がなかなか揃わないのは、意図的にそうつくっていたのか。

上演時間は、約1時間。


終演後は、10分のインターバルをとって、ポストパフォーマンストークが行われた。このトークが、約30分。

ステージに椅子が並べられ、出演は、伊藤キム(総合演出)、楠原竜也(共同演出)、棚川寛子(共同演出)の3氏と、トバズニハの11人。それに、世田谷パブリックシアターの女性(制作のひとのようである)が司会。

メンバー11人の自己紹介もあったので、9人までは顔と名前が一致した。


とても魅力的なステージだったので、もう一回見たいと思ったけれど、この日の夜は、別の観劇予定があったので、やはりそちらへ向かうことにした。


[参考]
げきぴあのワークショップリポート
http://community.pia.jp/stage_pia/2012/08/tobazuniha.html