「ジェーン・エア」雑感 その2


ジェーン・エア」は、2009年9月の初演時には、日生劇場のエントランスロビーに、そのステージに出演する子役が配役ボードで掲出されていたのに、今回公演ではそれがない。(前回公演でしていたことを再演ではしないなんて、松竹の制作は、横着だ)


今回公演での、これまで4回の観劇は、子役は下記のような配役だった。

10月10日(水)13時 幼いジェーン:齊藤真尋、アデール:蒲生彩華、ジョン・リード、教会の侍者:春口凌芽
10月19日(金)13時 幼いジェーン:松田亜美、アデール:齊藤真尋、ジョン・リード、教会の侍者:春口凌芽
10月23日(火)13時 幼いジェーン:松田亜美、アデール:笹近実佑、ジョン・リード、教会の侍者:吉井一肇
10月26日(金)13時 幼いジェーン:齊藤真尋、アデール:笹近実佑、ジョン・リード、教会の侍者:春口凌芽


吉井一肇くんのジョン・リードを見たとき、狂気の萌芽とでもいうような奇矯さがあって、とても上手いな、と思った。ジェーン・エアをいじめるだけのイヤな役どころにも見えてしまうジョン・リードだが、(第二幕での)リード夫人臨終の場において、シンジュンからジェーン・エアに語られるジョンの後年の姿を彷彿とさせる少年時代を見せることで、ただのいじめ役というだけでないおもしろさが出せるものなのだな、と。


このミュージカルでは、ジェーン・エアは伯母(リード夫人)の遺産を相続したことになっているが、父方の叔父の財産はどうなったのだろう。6月に見た映画では、ジェーン・エアの手に入ったのは、叔父の財産のほうではなかったかな…


開幕してすぐの、赤ちゃんのジェーン・エアのあのおくるみの作り方が、知りたい。あの赤ちゃん、一見すると、人形が入っているように見えるけれど、じつは、なかみはなくて、あれは、上手く作っているなぁ…。パッと、ショール(?)になる。
で、終幕の、ジェーン・エアロチェスターの間に生まれた赤ちゃんのほうは、おくるみのなかにちゃんと「なかみ」がある。

ところで、芝居で使われる赤ちゃんは、木彫りや張り子で出来ている小道具で、「抱子(だきご)」ともいうのだと、8月に見た歌舞伎の筋書に書いてあったが、その「抱子」は、客席から見る限りでも、ちゃんと顔が描いてあるのもあれば、そうでないのもあったりと、舞台(作品)によっていろいろ。