「ジェーン・エア」雑感


日生劇場で上演中の、「ジェーン・エア」。いまのところ、10月10日と19日に、それぞれ昼の部を見た。

この2回で最前列のチケットを使い果たした。残りは、S席半額で買った1階席やや後方の端と、いちばん安い席種が2回。

10日は、遅刻しそうになって、どうしようかと考えて、大宮→東京間を新幹線に乗ったら、開演の20分前に劇場に着いた。新幹線は、優秀。くせになりそう…


さて、今回の再演では、二幕構成の場割(どこで幕間になるか)が、初演時とはちがっている。2009年公演は、上演時間が「第一幕 1時間5分、休憩20分、第二幕 1時間30分」となっていて、二幕が長かったのが、今回公演では、一幕、二幕ともそれぞれ1時間20分(休憩20分)となっている。

これをプログラムの、ミュージカルナンバーリストで確認してみると、今回の再演では、貴族たちの来訪があって、ジェーンとロチェスターの「秘めた力」のナンバーまでが第一幕になっているが、初演時は、貴族たちが訪れる前、「火事」のあとの「魔物が呼ぶ声」で第一幕が終わっていた。


左右に6席ずつある、1階XX列という座席。この席は、1階A列よりも座面が高くなっている。私は、右(上手)側に座ったが、舞台は思った以上に見やすい。斜め横から舞台を見るかたちになるが、A列よりも舞台が近いし、子役ジェーンのお着替えの様子とかもよく見える。キャストが奈落とステージを出入りする階段は、文字通りに目の前にある。

家庭教師になったジェーン・エアの部屋(ベッド)が左(下手)側にあるので、左側からでも楽しみどころがありそうな座席だ。ただし、座っていると、すぐに背中が痛くなるし、お尻も痛くなって来て、かなり疲れるのが難点。


2回の観劇では、キャスティングされている6人の子役のうち、まだ4人しか見ていないが、今回公演では、齊藤真尋ちゃんが見ものだと思う。ジェーン・エアではうたが上手いし、アデールでは独特の愛嬌があっておもしろい。歌詞やセリフで、語尾が抜けてしまう感じ([補記] 語尾ではなくて、さ行の発音ですね)があるけれど、それもおもしろさの内。

子役ジェーンの「健康に気をつけて死なないようにします」は、初演以来の、傑作。このセリフがとても好き。

(それはそうと、アデールって、本当にロチェスターの子どもなのかな?原作には、どう書かれているのだろう…)


このミュージカルは、ジェーン・エアが自身の半生を語るかたちで進行し、子ども時代の場面でもジェーン・エアは舞台上にいるので、子役のジェーンが単独では存在しないかたちになっているが、一幕、二幕ともに、主役ジェーンと子役ジェーンの声が重なるシーンは、劇的効果が大きい。


フェアファックス夫人役の寿ひずるさんは、5〜9月は「エリザベート」に出演していて、10、11月は「ジェーン・エア」に出ているって、なんかすごい。