甘利はるな主演映画


先日、渋谷で、甘利はるなちゃんの主演映画(http://www.bitters.co.jp/kodomonokodomo/index.html)を見た。

例の、あの、萩生田宏治監督・脚本の映画である。
(変なとばっちりが来るとイヤなので、タイトルは省略)

メイン子役ではないが、ポイントになるセリフをいうクラスメイト役で守山玲愛ちゃんが出ているのは、監督が「帰郷」を撮ったひとだからだ。


映画の序盤は、とくにメインの女の子3人(甘利はるな、大熊彩花、須藤瞳)があどけなくて、しゃべっているセリフも、また、5年生になったばかりの春菜がそうなる展開にも、ほとんど現実感がない。5年生の男の子が立ちションするのを同級生の女の子がそばで見ていて「チョーウケる」などというシチュエーションも、ありそうにない(と思ったのは私が旧いのか?)。
その、春菜が劇中で何度も口にする「チョーウケる」や、イラついていう「みんな死ねだし」のセリフには、見ていて、ドン引き。

と、違和感のある滑り出しの映画だが、仲が悪かった春菜と美香(伊藤梨沙子、クラスのリーダー役)が夏祭りの夜をきっかけに親しくなるあたりから、面白くなる。2学期になっての学級崩壊、担任の指導をボイコットしながら学芸会を成功をさせ、その後の春菜の出産までは、なかなか見ごたえがあった。いかにも学級崩壊を起こしそうな担任教師の言動もそれらしくて、春菜の出産や子どもたちの行動が、その担任や、彼女がスタンドプレーで行なった性教育の授業に対する批判にもなっているのが痛快だ。

どんどんおなかが大きくなっているのに、いっしょに暮らしている家族を含めて大人がだれも気がつかないのは不自然なのだが、想定外の事象に対しては、じっさいもそんなものかも知れない。大人たちのなかで最初に気づくのが春菜の祖母であり、生まれた子を最初に肯定的に受け容れるのが半ばボケている春菜の祖父だった、としたところに、創り手の意思が窺える。

ただ、映画の最後で、1年後(6年生の冬)をほのぼのと平和な風景にしてしまったのは、どうだろう? あえて、先のことはえがかずにおいてもよかったと思う。


持田春菜役の甘利はるなちゃんは、スクリーンのなかでの表情の変化がすばらしく、季節を変えて撮影したことが時間の経過と子どもの成長を上手くひき出している。

プールのシーンがあるが、春菜はプールサイドで見学である。


パンフレット、600円。ポストカード、150円。
どちらも未購入。おなかが大きい甘利はるなちゃんのポストカードは、買いづらい。


甘利はるなちゃん、次(の次)の映画は「海の上の君は、いつも笑顔。」というのに出ているとのこと。もはや、破竹の勢いだ。
 →http://plaza.rakuten.co.jp/asamiyamika/diary/200810170000/