大和シティバレエ ジュニアカンパニー「くるみ割り人形」 雑感


12月15日(土)に、テアトロ ジーリオ ショウワで、

大和シティバレエ ジュニアカンパニー第4回公演 WINTER Performance 2007 のマチネ

くるみ割り人形」全幕
(振付・監修:池端幹雄、佐々木三夏)

を見た。
夕方からはフェアリーバレエを見た(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20071217/p2)から、12月15日は、「くるみ割り人形」のはしご。

昭和音楽大学内の劇場、テアトロ ジーリオ ショウワには、はじめて行った。小田急線の新百合ヶ丘駅を出ると間もなくで、サティのほうへ行けば、それこそすぐだったのだが、別方向へ歩いたために迂回する破目になった。


プログラムは、ソワレの「バレエ・コンサート/火の鳥2007」と合わせて、WINTER Performance 2007 の公演プログラムとして、500円で販売。

午後1時30分開演。15分の休憩を含めて、上演時間は、2時間と表示されていた。終演は、3時37分頃だったが、これは、開演が少しおしたせいもあったろう。


大和シティバレエ ジュニアカンパニーの「くるみ割り人形」といえば、過去に柳沢康介(ヤングシンバとして東京、大阪公演に出演)くんがフリッツで出ているので、情報としては、このバレエ団があることは知っていた(が、公演を見るのは初体験)。

その、2005年の「くるみ割り人形」の配役が、いまも同カンパニーのサイトで見られるが、
http://homepage2.nifty.com/YCBJC/Season/Cast2005.html

それと、今回の配役とを見較べると、前回の「くるみ割り人形」からは多少の異同があるらしいことが読み取れる。


さて、舞台は、紗幕に照明で雪を降らせて、幕前、その雪のなかをシュタールバウム家のパーティへ向かう親子連れの様子を見せてから、客間への転換。

クララ(田口諒美)は少女で、2幕の主役は金平糖の精(西田佑子)になるが、クララは子役ではなく、ハイティーンのダンサーが配役されている。1幕のパーティでは、そのクララがコロンビーヌを踊るというシーンがあった。が、私に見る目がないためか、クララの意志で踊るのか、ドロッセルマイヤー(敖強)によって踊らされてしまったのか、そのあたりがもうひとつよく分からなかった。

クララがねずみたちに襲われそうになって危ういところにくるみ割り人形が現れるという演出が、いい。
クララが、ねずみの王様に枕をぶつけて助太刀して、そのあと、くるみ割り人形の王子(奥村康祐)とのパ・ド・ドゥに。

「雪のワルツ」は、雪の女王は登場せず、雪の精は12人。群舞としては、もう少し人数が欲しいところ。


2幕は、最初の「情景(=魔法の城)」は、子供ダンサーによる天使たちの場。その天使たちを露払いにするかたちで、主役の金平糖の精が登場し、いよいよお菓子の国へ。王子が金平糖に、クララに助けられたことを語るシーンでは、ねずみの王様が現れての再現付きで。

そのあとの各国の踊りでは、曲順を入れ替えていて、本来は「トレパック」の後になる「あし笛」を「アラビア」の次に踊っていた。

プログラムの表記に従えば、チョコレートの精(スペイン)、コーヒーの精(アラビア)、アーモンドの精(フランス)、お茶の精(中国)、大麦糖の精(ロシア)の順で、いわゆるキャンディケーキの曲はカットされていて、このあと、雫の精たちの「花のワルツ」となる。


曲順を入れ替えていたのはどうしてなのか、舞台を見ているときはその意味が分からなかったが・・・後で、プログラムをよく見たところ、これは、とくに演出的な趣向ということではなくて、「あし笛(アーモンド)」を踊るダンサー5人のうち4人が「花のワルツ」でも踊るので、衣装替えや準備のための構成上の理由なのだろう。

たとえば、コンクールの入賞者としてよく名前を見る菅井円加さんは、1幕でフリッツ、2幕で「あし笛」「花のワルツ」と踊っているし、「雪のワルツ」「あし笛」「花のワルツ」と3シーンで踊っているダンサーもいる。彼女たち中心メンバーは、さらにソワレにも出演だから・・・「雪のワルツ」の群舞について、人数が少ないと不満をいうのは、酷な見方かも知れない。

田口諒美さんは、過去2回の公演でもクララをやっているので、文字通りにこのバレエ団のクララというポジションなのでしょう。(3年前のクララを見てみたかった、かな)

ところで、ドロッセルマイヤーを演っていた敖強さんて、以前に劇団四季の舞台に出ていたひとかしら。