日本歌謡史100年!五木ひろし in 国立劇場 (初日)


3月8日(木)は、国立劇場大劇場での、日本歌謡史100年!五木ひろし in 国立劇場 の初日に出かけた。


開演の30分前頃に到着するや、入場するのに長蛇の列が出来ていた。
なかに入ると、歌舞伎公演時と較べて、ロビーがすっきりしてると思ったら、イヤホンガイドのコーナーとその周辺のひとだかりがないからだ。(イヤホンガイドって、じゃまだよね。とくに歌舞伎座だと、芝居が終わって帰るときに、返却するひとの群れとかち合って渋滞し、なっかなか劇場から出られないことがある)


歌手でははじめてという、国立劇場での座長公演である。
(監修:五木寛之、構成・演出:松園明、演出:宮下康仁、子役声楽指導:片桐和子、振付:菊地ヒロユキ)

初日は、午後1時開演。
当日、掲示されていたタイムテーブルは、「第一部 90分、休憩 30分、第二部 80分」で、4時20分の終演予定だったが、じっさいに終わったのは、4時43分頃。初日だから押したにしては20分以上。国立劇場初の歌手公演で、その初日でもあり、たっぷりとうたってくれたということだろうか。


公演プログラムが、1500円。オールカラーだが、値段の割りには薄いなぁ…と思ったが、子役、子役とページを繰って、見開き総勢30人の子役の写真と名前を見たら、1500円でもいいか(笑)。

座長さん以外の出演者は、↓のよう(演奏者、コーラスは除く)。

子供達
(片桐和子ボーカル・スクールから) 石井日菜 中村ルミーナ 脇里緒菜 花岡真亜珠 成嶋莉々子 平野妙幸 小田嶋茜子 村川雅史 小野寺真央 赤池紗也加 加藤文美 手塚麻耶 村川幸子
(劇団若草から) 本池友香 横溝彩乃 島田達矢 吉田愛美 今津凪沙 崎谷英蘭 下村真奈 大澤美咲 万代千紗 本池真依 川口夏希 太田さくら 菱沼真起 須田恵美 守井芙美子 鈴木絢子 菱沼真由

ダンサー:
坂本剛 神谷直樹 松本光子 天野沙恵里 藤井真理子 村田由実 冨岡紘子 大澤恵 坂本奈緒 平田有美


出演者として掲載されている子役は30人だが、初日に出演していたのは、26人だった。


日本の、この100年を流行歌で綴る、という二部構成の歌謡ショー。詩人や作詞家に焦点を当てたという。

第一部は「大正から昭和、戦前、戦中編」となってはいるが、明治の滝廉太郎のうたから戦後日本の復興期の流行歌まで、日本近代のあゆみをうたで振り返るといったつくり。
第二部は「昭和‥‥戦後から昭和の終わりまで!そして未来へ!」であるが、じっさいは、70年代の五木ひろし自身の持ち歌からスタートし、歌謡曲黄金時代を彩ったヒット曲を中心に、フォークから最近のうたまでをうたい継ぐ。その後は、座長さんのリサイタルふうに転じて、エンディングまで。

スクリーンに映す資料的な映像とナレーション(倍賞千恵子)が、流行歌と時代を結びつけながら、進行する。プログラムに載っているナンバーを全部はうたっていなかった。


第一部のうたを聴いていて、東宝の舞台「放浪記」で、第一幕の下宿の場から第二幕のカフェへの転換のときに使われる音楽が、「女給の唄」だと知った。この日いちばんの収穫かも知れない。


子役(子供達)の出番は、第一部が、最初のほうでの童謡のコーラス(舞台には出て来ない、影コーラスかな)、玉音放送の後で「リンゴの歌」をうたいながら花道から上手へと歩く(初日は、今津凪沙ちゃんをふくめて、17人いた)、「銀座カンカン娘」に途中から登場して踊る9人(うち、2人がハンドマイクでうたう)、第一部最後の「青い山脈」に全員(この日は、26人)。

第二部は、阿久悠ナンバーに登場。ピンクレディーの「ペッパー警部」を振り付きでうたう女の子がふたり(ひとりは小野寺真央さんだと思う)、「宇宙戦艦ヤマト」にピンクレディー役以外の子役たち、「居酒屋」で座長さんとのデュエットをする女の子がひとり(平野妙幸さんだったかな?)、「青春時代」にデュエットした子以外の全員。

私の記憶が確かならば、こんな感じだ。


盆がずい分回ったし、迫りも多用していた。すっぽんも使っていたが、花道自体は子役が歩いただけ。座長さんや共演者の登、退場はもちろん、琴やハーモニカの演奏者が迫り上がって来たり、座長さんの楽器が迫りに乗って出て来たりする。

生バンドが舞台に乗っていないときの演奏はどうなっていたのかしら?見えない場所で演奏していたのか、録音なのか?・・・いずれにしても、第二部の終盤から、バンドもとっぱらって、国立劇場大劇場の本舞台に、五木ひろしただひとりが立つ、という図は、なかなか見事だった。


五木さんのファンの方たちのようには盛り上がれないが、けっこう面白かった。ただ、いっしょにうたったり、ずーとハミングしているお客さんがいたのには、降参するより術なし。

客席の年齢層は、かなり高くて、この日は、私より若いお客さんは、3、4人もいたかどうか(?)と思うくらい。