氷川きよし特別公演(明治座) 初日


6月明治座 氷川きよし特別公演(2日〜30日)は、

一、「銭形平次〜きよしの平次 青春編〜」(野村胡堂 原作、堀越真 脚本、北村文典 演出)
二、氷川きよしコンサート2011 in 明治座


2日(木)の初日を観劇。11時開演。

ロビーに掲出されていた上演時間(あくまでも初日のもの)は、

銭形平次」第1幕 55分
  幕間 30分
銭形平次」第2幕 55分
  幕間 30分
氷川きよしコンサート 70分

じっさいは、終演が、3時19分頃。初日のせいか、コンサートのはじまりが2時過ぎてからとなり、押し気味だった。


公演プログラム、1000円。

早目に到着したので、久し振りに、明治座の和風サンド(630円なり)を買うことが出来た。これ、おいしいんだよ。


花道なしで、今月は花道部分も座席になっている。

氷川きよし公演を見るのは、2005年の新宿コマ劇場での「きよしの石松売り出す 初恋道中」以来、2度目。

雨のなか、明治座に着くと、エントランスにグッズ売り場が設けられていて、氷川きよしグッズの購入に大勢が並んでいた。入場すると、売店のグッズコーナーにも長い列。ロビーの椅子もあらかた埋まって、ファン同士で情報交換なんかしていたりするし、幕間には、階段に座り込んでご飯を食べているひとたちがいたりと、普段の明治座公演からすると想像を絶する賑わい。モーニング娘。明治座公演のときと較べても、客入りも含めて、今回のほうがすごい。

新宿コマ劇場で座長公演をしていた演歌歌手の人気公演の多くが、コマ劇場閉館後に明治座へ移って来る流れのなか、この氷川きよし公演もしかり。明治座では今回が初座長、過去の座長公演では、草笛の音次郎、森の石松一心太助と演っているということでいいのかな。

とにかく、ファンの熱気のすさまじさ、舞台を見るぞという気構えが、尋常じゃない。お芝居では、幕開きの音楽だけですでに拍手が沸き起こり、幕が開くと、主役の登場はまだなのに、しばらくは拍手がやまない。ワキの役者の登、退場にも大きな拍手があるくらいだから、平次が出て来ようものなら、拍手の嵐に加えて歓声、嬌声が客席から舞台へ押し寄せる、といった感じ。最近の商業演劇は、主役が出て来てもまばらな拍手だから、拍手の量だけでも桁ちがいである。


銭形平次〜きよしの平次 青春編〜」は、若き日の平次が、三千両消失事件の謎に挑み、事件を解決して十手持ちとしての第一歩を踏み出すという、銭形平次誕生譚といったつくり。犯行に手を染めた親子と、事件を追う平次とその母・お静(大空眞弓)という、ふた組の親子を対比させてえがいた脚本が、いかにも商業演劇らしい。奉行所の同心・笹野新三郎(太川陽介)が、地図を使って事件のあらましを解説するのだが、意外とこれがウケていた。平次の子分の八五郎西山浩司という配役は、それだけなら適役にも思えるが、きよしの平次とでは年齢的なバランスがちょっと変。


子役は、以下の4役で、それぞれダブルキャスト

留吉: 廣田伊功磨・池田祐斗
おはな: 殿木美優・池田優音
おきみ: 橋本恵実・新屋胡実
おてる: 中野花音・鈴木里奈


4役とも、子役は小さい。子役のなかでは、カッパの目撃者で、平次とチャンバラごっこもする男の子が、まずまずの役どころ。初日は、廣田伊功磨くんが出ていた。女の子たちは、1幕で平次に頭を撫でてもらえる。


お芝居のあとの歌謡ショーは、氷川きよしコンサート2011 in 明治座。セットの上段の迫りからの登場が何度かあったが、あの迫り上がって来るスピードが、けっこう速いね。ひゅー!って上がって来る感じで。
袴に止め金(?)がついたままだったというハプニングがおもしろかったよ。

舟木一夫の「銭形平次」の主題歌をうたって欲しかった、と思ったのは・・・きっと私だけだろうな(笑)。