読売新聞夕刊から劇評2題



4月12日付読売新聞から劇評、ふたつ。



ひとつは、市村正親藤原竜也の「ライフ・イン・ザ・シアター」で、

「間」にあふれ出る心情 (祐成秀樹氏)



ふたりの関係やそれぞれの内面の「揺れ」に着目した批評で、読ませる。『二人の関係は危ういが、演じるという行為に目が向くたびにきずなを回復する。』という指摘には、大いにうなずかされる。



ただ、暗転が多かったのが惜しい。劇中劇と舞台裏を交互に見せる作品のため、転換が増えるのは仕方ないが、中断の間に緊張感が途切れがちだった。

の部分には、私は、別の感想を持っている。

暗転があることで、ひと息ついたり、シーンを味わい、いま演じられた場面の意味を考えることも出来て、見る側にとってのいい「間」になっていたので、少なくとも、観客としての私の緊張感は途切れなかった。





もうひとつは、劇団民藝の「審判 神と人とのあいだ 第一部」で、

静と動 大滝さすがの貫録 (多葉田聡氏)



この舞台は未見だが・・・観劇したくなる評である。

[追記]紀伊國屋サザンシアターのサイトを見ると、前売りは完売だった模様。



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