「恋ぶみ屋一葉」を楽しむ
10月18日(火)は、「恋ぶみ屋一葉」を観劇。
12時開演の昼の部。
おたみ役は、藤井あゆみちゃん。
(2日昼、14日夜、16日昼につづいて、今月4回目の新橋演舞場)
16日の終演後に前売りは買ったものの、じっさい行けるかどうか少々不安もあったので、三階の安い席にしておいたのだが、もちろん、おたみちゃんがセットの柱の影になったりしないように、座席は子役の立ち位置をきっちりおさえて、選んでおいたので、よい眺めであった。
14日夜公演のログに、
恋ぶみ屋の先生の店には、
「駄菓子類のほかに、けん玉、羽子板、たわし、蒲団たたき、かご、へちま、マッチ、はたき、などが並んでいる。」と書いたが、洗濯板や、福笑いもある。あと、白っぽくて細長い石みたいなのがあるのは、ろう石だろうか?
二幕で、きく(光本幸子)さんと仕入れて来た荷のなかには、紙風船のほか、竹とんぼや、めんこも入っているようだ。
劇中の羽生草助(滝川英治)ふうに書くとしたら、
藤井あゆみちゃんのすばらしさは、「いうにいえない」
岩井優季ちゃんのよさは、「言葉に尽くせない」
といったところ。
この舞台、浅丘ルリ子さんはきっぱりとして、高橋英樹さんは明朗、光本幸子さんのほのぼのとした味と、メインの3人の芸風が明るいのが、何より。第二幕で、幕切れに向けて、だんだんと日が暮れて行く照明に、深い趣がある。
見れば見るほど、よく出来た、いい芝居である。