1年の観劇を振り返って、2005年のベスト子役を選ぶ



2003年2004年につづいて、年の瀬に、2005年の観劇を振り返り、個人的な「ベスト」を選んでみましょう。今回は、「作品・演目」と「子役」部門で各ベストスリー。



     



それでは、以下、2005年の観劇のなかから、ベスト3と寸評などです。





作品・演目

「恋ぶみ屋一葉」10月、新橋演舞場



スター俳優を主役に据える大劇場での商業演劇としては、珠玉の名作といえるのではないか。上質で面白くて、後味のいい舞台。観劇の余韻が心をほのぼのとさせる。ダブルキャストの子役(藤井あゆみ・岩井優季)が揃ってかわいく、好演して、2005年のいちばん。



第2位を選ぶなら、文句なしに、モーツァルト!」(6月梅田芸術劇場、7〜8月帝国劇場、10月中日劇場 他) 作品のよさ、主役の両優のすばらしさ、日を追うごとに熟成して行く舞台、深化し充実するクアトロキャストの子役たち(伊藤渚・川綱治加来・黒沢ともよ高橋愛子)と、魅力が満載だった。



第3位としては、歌舞伎から、新春浅草歌舞伎第1部「春興鏡獅子」(1月、浅草公会堂) 私が(遅れて来た)歌舞伎の観客になったのは、永田晃子、石山真帆(眞帆)の踊る胡蝶の精が見たかったからともいえる。2003年の新橋演舞場には間に合わなかったが、ここに念願かない、眼福であった。





子役

鈴木優美

(〜1月 四季劇場[秋]のミュージカル「南十字星」のティエン役と、12月〜四季劇場[秋]のミュージカル「南十字星」のミンチェ、アミナ役)




とにかく、鈴木優美ちゃんは舞台の上で最高にかわいい!!のだから、どうしようもない。見ているだけで幸せな気持ちになれる。それ自体が、資質。あるいは、四季だから発掘出来た才能なのかも知れない。「南十字星」上演の成果のひとつ、といっても過言ではないと思っている。



次に、岩井優季(3月〜芸術座他での「放浪記」の行商人の子、10月 新橋演舞場の「恋ぶみ屋一葉」のおたみ役)、藤井あゆみ(4月 歌舞伎座中村勘三郎襲名披露四月大歌舞伎夜の部「籠釣瓶花街酔醒」の禿たより、10月 新橋演舞場の「恋ぶみ屋一葉」のおたみ役)。



ここ2、3年の観劇嗜好からすれば、2005年のベスト子役は岩井優季ちゃんにするのが妥当かとも思うところ、それでも、1位は、鈴木優美ちゃんだ。(非ミュージカルの)大劇場公演の子役としては、いまや、岩井優季ちゃんは一級品といえる。そして、「恋ぶみ屋一葉」のおたみ役に関しては、それ以上だったのが藤井あゆみちゃん。この3人でベストスリーだが、順序としては、2位にふたり並んで3位はなし、としたい。



さらに付言すれば…

胡蝶のふたり(永田晃子、石山真帆両嬢)、アマデの黒沢ともよちゃん、清水大希(中村鶴松)くんを加えて、2005年の子役7傑、としてもいいか。



     



ちなみに、2005年は、観劇回数(クラシックコンサート、ミュージカル俳優出演のコンサートを含む)は、108ステージでした。



「108」だなんて、煩悩を振り払ってくれるどころか、「4×9」と「8×9」を足して「108」の、四苦八苦になりそうだなぁ、と思いつつ、年が暮れます。



2005年は、「観劇を遠くはなれて」並びに「わくわく観劇、子役ブログ」へアクセスして下さり、ありがとうございました。