寿 新春大歌舞伎 昼の部



21日(金)は、新橋演舞場で、寿 新春大歌舞伎昼の部を観劇。17日(月)につづいて2度目の観劇(今月は夜の部は見ない)。



また舞台写真を買おうと、2階ロビーで、ながめすがめつしていると、角海老娘分お光の写真が目に飛び込んで来たので、おっ…とばかりに、この尾上菊史郎さんの写真を買った。

文七元結は、どこをとっても おもしろい芝居だけれど、個人的に好きなのは、やっぱり(子役も出る)「角海老内証の場」で、精出して肩たたきする関根香純ちゃんのお豆どんの物いいが楽しいし、時蔵さんのお駒にも惹かれるが、何かと目が行くのが隣にいる娘分お光で、どうにも気になるのであった。



朝日新聞夕刊(1月20日付)の「セリフを読む」で、八月一日教宏氏が

 右近は17歳というお久より下のまだ12歳。

と書いているけれど、今月の舞台では、長兵衛は娘のお久のことを「十四(じゅうし)」っていっているよね。





「毛谷村」では、改めて、六助の海老さまの声のよさに聴き惚れた。

(六助と知って)お園がいわかに女らしく甲斐甲斐しくする様子を見ているときの六助の反応が意外とリアルで、尺八を火吹き竹をまちがえたときなど、秀逸。海老さま本人が菊之助丈の芸を楽しんでいるかのようにも見える。



「かかさま、いのー」の弥三松のことを、六助は、最初のうち「みなしごどん」と呼んでいるのだね。



幕開きの、微塵弾正との試合で、木刀を打ち合う殺陣があざやか(木太刀のいい音がする)。



「奴道成寺は、道成寺なのだから、聞いたか坊主が「聞いたか、聞いたか」いいながらゾロゾロ出て来て、面白い話をするところからはじめて欲しいな。

花四天の「とう尽くし」も悪いとはいわないけれど、私は、聞いたか坊主のほうが好き。





この日の終演は、午後3時15分頃で、

…4時開演の明治座の夜の部に、ゆっくりと間に合った。