寿 新春大歌舞伎 昼の部



17日(月)に、新橋演舞場で、寿 新春大歌舞伎の昼の部を観劇。

11時開演で、この日の終演は、午後3時17分(ロビー掲示のタイムテーブルでは、3時19分終演)。



舞台写真は、2階で販売していた。子役絡みでは、

「毛谷村」の弥三松(吉田聖)が、刀を抜いたお園に抱えられているところと、お着替えが終わった後の海老さまとの見得、の2カット。

文七元結」のお豆(関根香純)が、肩たたきしているのが2カット。といっても、時蔵さんの写真だから、ひとつはちょっと隠れ気味。

あとは、研佑改め尾上右近さんの写真が、いろいろと。



開演前に、海老さまと弥三松、肩たたきお豆ちゃん、二代目右近くんを、1枚ずつ購入。右近くんは(お久の)単体を買っちゃったのだけど…、幕間にまた見ていたら、菊五郎さんと一緒の写真のほうがよかったか、と。

次回行ったときに、また考えよう(笑)。



1階のロビーには「尾上右近受付」も出ていて、襲名で、急に立派になった感じ。





「毛谷村」

おもしろーい!よね、「毛谷村」は。



海老蔵の六助、菊之助のお園(親同士、祖父同士も同じ新橋演舞場で、六助とお園で共演している)で、山賤というにはとっても美男な六助は、弥三松を相手にしたときにぐっと人間味やひと柄のようなものが出るのが、いい。

たとえば、刀を構えたお園と対峙しつつ、弥三松に太鼓を所望されるや、表情を崩して、おもちゃの太鼓をたたいてやるところなど、楽しい。海老さまは、子役と絡むと格別の味が出て、「宮本武蔵」での城太郎や、「実盛物語」の太郎吉との場面も、しかりであった。



菊之助丈の女武道が美しく、腕の立つ武芸者らしく芯が通って凛として。六助の正体を知ってからの女らしい変わりようでも、(客席の笑いを呼びつつも)上質な印象。



子役の弥三松、花道からの登場では、その小ささにびっくり。改めてプロフィールを見たら、吉田聖くんは、まだ5歳なのだね。5歳にしては充分な、好演。



ちょっと気になったのは、お園も六助も、(いくら武勇の力持ちでも)あの「臼」をあんまり軽々と扱って、ちっとも臼らしく見えなかったこと。持ち上げる場面の他でも手で、ひょいひょいと(木の臼って軽い?)。 あと、海老さまの六助で、余裕のあるところ(大きさ)を見せようとするそぶりが目につくことで、ああしないとだめなのかな(歌舞伎は、型や決まりごともあるから、そのあたりのことは分からないが)。



「奴道成寺

菊五郎劇団の芝居でこんなことをいってはなんだけれど、花四天が出ての立ち回りが退屈というか、くどい感じ。



「人情噺文七元結

岡村研佑改め二代目尾上右近襲名披露狂言

芝居の終盤、長兵衛宅に、團菊左に、田之助海老蔵菊之助、右近と揃ったところで、襲名の口上に。

家主の左團次丈が口上で「お父さんは名子役・・・」といっていたが、私の場合は、テレビの「ゆうひが丘の総理大臣」かな、はっきり記憶にあるのは。



右近さんのお久は、セリフ回しなどちょっとぎこちなかったが、それがかえって真摯で、けなげな様子で、観劇前の予想以上に娘役が似合って、芝居の雰囲気にもとけこんでいた。角海老から帰って来たときのこしらえも、きれいだ。

鳶頭の海老さまは、口上のときも、いなせなままだった。



子役お豆の関根香純ちゃんは、居ずまいもセリフもしっかりしていて、とても上手い。10月の饅頭娘ではあまり見られなかった、女の子らしい雰囲気もあって、「あい、あいー」が かわいい。



(出番は少ないが)酒屋丁稚の松本頼くんも、はきはきしていて、こちらも、いい。