月の獣/アニークリスマスコンサート

12月21日(土)の観劇は、紀伊國屋ホールで「月の獣」を見て、そのあと、新国立劇場中劇場での「アニークリスマスコンサート」。


「月の獣」

作:リチャード・カリノスキー
翻訳:浦辺千鶴
演出:栗山民也

舞台「月の獣」公式ホームページ | 2019年12月 |出演キャスト、公演日程、チケット情報など

は、13時開演。

途中15分の休憩があって、15時24分ぐらいの終演。


アラム・トマシヤン:眞島秀和
セタ・トマシヤン:岸井ゆきの
紳士:久保酎吉
ヴィンセント:升水柚希


アルメニア人といわれても何のことか分からないぐらいに、予備知識なしで見たが、まさに、知らなかった世界を垣間見させてくれる舞台だった。

場所や状況はちがえど、時代が「アニー」と重なっていることは、観劇の一助になった。

ミュージカル「アニー」のアニーは孤児で、アニーを養女にするウォーバックスもスラム育ちの孤児だった訳だが、

この「月の獣」という芝居に登場するヴィンセントも孤児院にいる少年で、彼を引き取って育てることになるトマシヤン夫妻は、トルコ人に迫害されたアルメニア人で、アラムもセタも家族を虐殺された「孤児」としてえがかれる。

語り手として登場する「紳士」は老齢になったヴィンセントで、この芝居は、彼が、自分を育ててくれたセタとアラムのことを回想するかたちでえがかれる。

ヴィンセントは、1921年生まれである。つまり、1922年生まれのアニーよりひとつ年上だ。

「月の獣」の「場所」は、ウィスコンシン州ミルウォーキーで、第二幕は、1933年になる。アラムのセリフに出て来る「今年のクリスマス」というのは、アニーがウォーバックス邸に招かれたのと同じ年のクリスマスということになる。


第二幕で子役のヴィンセントを演じる升水柚希(ますみずゆうき)くんは、セタ役の岸井ゆきのさんと同じぐらいの身長で、チラシの扮装写真では幼く見えるが、じっさいは、年齢(2006年10月23日生まれ)相応の少年である。


第一幕は、亡命して米国で写真屋をしているアラムが、同じアルメニア人で15歳のセタを妻として迎えるところからはじまるが、亡父への強い追慕と理想の家族像に執着するアラムの、セタに対するモラハラがすさまじくて、舞台を見ているのがつらくなるレベル。



さて、そのあとは、地下鉄の新宿三丁目駅から京王線直通の都営新宿線で、初台へ。


新国立劇場中劇場のロビーには、今年も、ご自由にお取り下さいのアニーカレンダーがあったので、もちろんもらって来た。ステージを見ることよりも、アニーカレンダーが欲しかったりして・・・・

アニークリスマスコンサートは、18:00開演で、17:26ぐらいの終演。

キャストが客席に下りて通路使用の演出はあったが、昨年のようなプレゼント配りはなかった。(丸美屋商品6点詰め合わせは、いつもの袋入りで、終演後の出口で配られた)

宿口詩乃ちゃんを見ることが出来てよかった。(今年は、「百桃かたり」2回、「ライオンキング」1回、「四勇士 友ト共二あめアメふれフレ」2回と合わせて、6回見られた)