「ルドルフ」(初日)を観劇


5月6日(火・休)は、帝国劇場で、ミュージカル「ルドルフ」を観劇。

この日、初日。午後6時30分開演。

初日にロビー表示されていたタイムテーブルは、一幕70分、幕間25分、二幕80分。

公演プログラム、1500円。
(ただし、買わなかったので中身は不明。ここで浮かせた1500円で、今月新橋演舞場の舞台写真を買うのだ!と意欲満々だというのは、どうでもいい全くの蛇足)


さて、「ルドルフ」。皇太子ルドルフ(井上芳雄)と男爵令嬢マリー(笹本玲奈)のラブロマンスが主かと思いきや、むしろ、骨太な歴史ドラマの趣が濃い。

保守的な皇帝フランツ・ヨーゼフ(壤晴彦の重厚感が、いい)と進歩的な皇太子ルドルフの対立を、近代、オーストリアの転換期のなか、父親と息子の相克という普遍性のあるテーマでえがいて、スケール感たっぷり。

宮本亜門演出の舞台をこんなに面白く見たのは、はじめてかも。

政治状況と並行して展開するルドルフとマリーの恋愛ドラマは辛口だが、起伏がある。
主役のふたりによる歌唱、とくにソロナンバーはダイナミックに聴かせる。

ステファニー役の知念里奈が、ルドルフを理解出来ない大公妃を演じてこれ以上ないほどの適役、岡幸二郎演じる首相ターフェの憎々しいばかりの悪役ぶり、(マリーの友人)ラリッシュ夫人の香寿たつきの手堅い存在感などなど、総じて、主役の周囲にひとを得た配役といえそうだ。


再演を重ねている同じ東宝の人気ミュージカル「エリザベート」と背中合わせの作品としても楽しめる。舞台を斜めに通り過ぎる、エリザベートの一瞬とも思える登場が、面白い。

ただ、結局のところ、ルドルフが、父親の存在を越えられず、首相ターフェの策略にはまり、マリーとの心中に逃避するかのような結末は、ミュージカルの大詰めとして、ややさびしい気も。エンターテインメントらしいひとひねりがあってもいいのに…

アンサンブルのなかでは、マリーの妹(黒川鈴子)が印象的で、ルドルフを尾け回す、でかいほうのスパイ(ひのあらた)が目を惹く。


初日カーテンコールの様子については、公式ブログに出ているようなので、割愛。カーテンコールの後の主役ペア(井上、笹本)による幕前(「モーツァルト!」の緞帳前のようなもの)は、2日目以降にもあるのかしら?(あるようだ。8日の観劇でも幕前に登場したので)

この日は、9時34分頃に、了。

終演後、窓口を開けてチケットを販売しているとアナウンスしていた。

劇場を出た歩道で、笹本玲奈 10th Anniversary Show -Jewel(ジュエル)- のチラシを配っていたので、もらって来た。
(Jewel →http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080313/p3)


再見の予定があるので、初日には気づかなかった発見を心がけたい。

※文章を少し直し、漢字を訂正しました。(5/8)