エリザベート (日生劇場)



5月10日(水)と、5月17日(水)に日生劇場でミュージカル「エリザベート」を観劇したので、まとめて、少しく雑感。

どちらも、昼の部で13時開演だった。



ダブル・トリプルで組まれている配役は、以下のようだった。



5月10日昼

トート: 山口祐一郎/フランツ・ヨーゼフ: 石川禅/ルドルフ: パク・トンハ/ゾフィー: 寿ひずる/少年ルドルフ: 川綱治加来



5月17日昼

トート: 山口祐一郎/フランツ・ヨーゼフ: 石川禅/ルドルフ: パク・トンハ/ゾフィー: 初風諄/少年ルドルフ: 笘篠和馬





この舞台はそんなに回数を見ていないので、新鮮な気持で、ドラマの流れに浸れるのが何より。見終わったあとに生じる、もっと見たいなぁ、と腹8分目ぐらいの見足りない感じがちょうどよい。



10日の観劇では、配役がかわったエルマーが分かりにくかった(前回はシュテファンだったひとだし)。「コーラスライン」のダンだったひととか、元水泳選手のでっかいひとは分かりやすかった。

他にふたりいるハンガリー革命家のうち、シュテファンのほうが、エルマー役への近道なのか・・・ジュラの野沢聡さんはエルマーにならないのかな?と思ったりする。けど、舞台を眺めている限りでは、3人の革命家のなかでエルマーがとくに大きな役というほどの印象はない。結局、「誰れ」が演じるかという役のように思える。



帝劇にある脇舞台がないので、「ミルク」でのルキーニの出方や、(フランツに裏切られた)エリザベートが放浪の旅をするときの出捌けなどでのちがいが目についた。



少年ルドルフは、川綱治加来くんの高くてきれいなうた声がよかった。2004年に見たときよりずっとよくて、この2年の間に大舞台で重ねた経験の重みを想像するとともに、旬の子役らしい華を感じた。



笘篠和馬くんは、黒目がかわいい。二幕の「ルドルフの部屋」のシーンのソロでは、一部声が出にくそうだった。これを四季の発声の影響と見るのは、穿ち過ぎか。

(劇団四季の発声は、影響を受ける子は、だんだん声が太く低くなることがある。とくにヤングナラの女の子の声がそうなるのは、好きじゃない。が、声そのものはほとんど影響を感じない子もいるし、四季の子役を卒業後に他の舞台で見たら、すっかりもとに戻っていた子もいる。なかなか是非がむずかしい)



改めて考えると、笘篠和馬くんのお父さんよりもでかい山祐氏のトートって、巨大だな。あの大きな本が積んであるルドルフの部屋も、トートが出現するともっともらしく変わる、そんな雰囲気で。



石川禅さんのフランツは、若いときの拵えが上手い。本当に若く見える。メイクもだが、挙措がいかにも青年らしい。



ところで、トートが羽根ペンを下に投げつけると、床に突き立つというシーンのあの羽根ペンは、どんな仕掛けになっているのかしら…





終演は、10日昼が4時5分、17日昼が4時10分頃。

両日とも、繰り返されたカーテンコールの最後は、エリザベートとトートのふたりが登場し、手を振って、了。





私も、エリザベート皇后に倣って、毎日、玉子3個とオレンジふたつしか食べないで、最低3時間の器械体操をやったら、体重が高校生の頃に戻って、フットワークがよくなるはずだ、と思ったりするが、器械体操をする部屋がないので無理、と潔くあきらめることとしよう(笑)。