八月納涼歌舞伎 第二部

去る17日(木)に、歌舞伎座で、八月納涼歌舞伎の第二部を観劇。

2時45分開演。
村上元三作、齋藤雅文補綴・演出の「吉原狐」が、1時間半弱。25分の休憩を挟んで、「団子売」「玉屋」「駕屋」の舞踊三題。
終演が、5時15分。

「吉原狐」は、誰ヶ袖花魁(孝太郎)の禿で、子役がふたり。
はすの: 原口知子
いろよ: 中さとみ
揃ってセリフも返事も、なし。演技らしい演技としては、周囲が笑うのに合わせて、ふたりで顔を見合わせて微笑うというのが、ある。

早とちりで知られる吉原芸者、おきち(福助)。その勘ちがいなひとり合点に、周囲が振り回されるという喜劇。おきちを、落ち目の男に惚れやすいとした設定が面白いが、おきちの色恋は脇筋で、ほとんどえがかれず、おきちの早呑み込みがまき起こす騒動が見どころだ。
気軽に楽しめ、役者も揃っていて、納涼にふさわしい一編、といった趣。序幕で、おきちが、喧嘩相手のおえん(橋之助)に向かって、「御宿かわせみ」「魔界転生」とかいうのがおもしろかった。


舞踊は、「団子売」「玉屋」「駕屋」で、江戸時代の小商いの様態を演じたもの。

「駕屋」は、駕屋というにしては、登場するかごかきは三太(三津五郎)ひとり。(なんとなく、駕籠屋はいつもふたりでいるものかと思っていた…)
犬(初舞台、小吉)は白い着ぐるみ(黒のブチあり)で、犬の顔の下に小吉くんの顔が出ている格好。しっぽが長め(引っぱると楽しそう!)。犬の口、鼻の下にフックが付いている。そのフックに弁当を引っかけると、犬が口でくわえているという寸法。
ちなみに、何度か[追記、2度]、吠える。



上演時間、2時間半。
(普段の大歌舞伎も、このくらい上演時間が短いといいな、と思ったりする)

雨模様だったが、終演後、外に出ると雨はほとんど上がっていたので、博品館まで、銀ぶら。と、しゃれこんだのはいいが、欲しかったものは、見つからず。引き返して、蕎麦屋でひと休み。そば湯が、美味い。