さらに、気持ちは、低迷
相変わらず、気持ちが低迷したまま、何もかも虚しく感じられてやる気が起きず、どうしようもない。
今月は、前進座の国立劇場公演(「佐倉義民伝」/「権三と助十」)や、シアターコクーンの「メディア」(大竹しのぶ主演)にも子役が出ているので、見たいとは思いつつも、
出かけようという意欲が湧かぬ始末。
で、とにかく、本でも読もうということで、
さらに、このところ読んだ本の、簡単レビュー。
荻原規子「風神秘抄」徳間書店
(「空色勾玉」「白鳥異伝」「薄紅天女」の)勾玉三部作で読書子の間にその名をとどろかした著者の新刊。芸(歌舞音曲)の力で人の運命や世の流れをも変え得る…そんな異能を持った若者の物語。主人公に対峙する権力者の後白河院を、芸能者としての異能を持った為政者、と描いたところがいい。
双子の女の子、あとりとまひわ が、かわいい。
が、この本を、児童書として売る、というのは、さて、どうなのだろうか。
乃南アサ「晩鐘」(上)(下)双葉文庫
殺人事件の加害者と被害者、それぞれの家族のその後を描く小説。重たい内容、分厚い長さを、一気に読ませる。 乃南アサにしろ、桐野夏生にしろ、ミステリー、サスペンスから出てそれを超えてしまった作家というのは、本当に上手いね。
望月花梨「欲望バス」白泉社文庫
文学的な少女漫画っていうのかな。けっこうむずかしい内容だ。平成4年〜7年に「花とゆめ」を中心に発表されたものを収録。