新橋演舞場 初春歌舞伎公演と、出演の子役など


初春歌舞伎公演(1月3日〜26日、新橋演舞場)

は、昼の部(11時開演 Aプロ)が「天竺徳兵衛韓噺(てんじくとくべえいこくばなし) 吉岡宗観奥座敷より大清寺仙人閣まで」〜中村獅童宙乗り相勤め申し候〜、「寿初春 口上」〜市川海老蔵「にらみ」相勤め申し候〜、九世市川團十郎生誕百八十年 新歌舞伎十八番の内「鎌倉八幡宮静の法楽舞(かまくらはちまんぐうしずかのほうらくまい)」

夜の部(4時30分開演 Bプロ)は、新作歌舞伎「通し狂言 日本むかし話(にほんむかしばなし) 竜宮物語 桃太郎鬼ヶ島外伝 疾風如白狗怒涛之花咲翁物語。 一寸法師 かぐや姫」〜市川海老蔵宙乗り相勤め申し候〜


「疾風如白狗怒涛之花咲翁物語。」は、はなさかじいさんで、ABKAIのときのふりがなによるとタイトルは「はやてのごときしろいぬどとうのはなさきおきなものがたり。」

筋書は、1300円。

観劇日(4日)は、昼の部の終演が3時5分で、ほぼロビー掲出のタイムテーブル通り。

夜の部は8時40分終演予定となっていたが、カーテンコールが終わったのが8時50分ぐらいで、約10分押し。

(余談だが、終演後は、予定していた上野始発の宇都宮線には乗れそうもないので、タクシーで東京駅まで行って、東京から上野東京ラインのほうに乗ることに変更し、こちらは慌てずとも間に合った。)


夜の部の「通し狂言 日本むかし話」は、お婆さん(中村梅花)が寝付かない3人の子どもたちにむかし話を聞かせるという構成で、(過去にABKAIで上演されたものを含む)5つの新解釈むかし話を連作として通し狂言に仕立てたもの。

子どもたちは、むかし話の間をつなぐような役どころで、お婆さんといっしょに幕開き(は板付き)からカーテンコールまで、折にふれ登場する。

3人の子どもは、

子供(男):市川福之助
子供(男):懸田怜央・三瓶由騎 (交互出演)
子供(女):島田沙季・藤戸野絵 (交互出演)

部屋子くん以外の4人の子役は、いずれも、寺子屋の生徒として出演情報が出ている。

藤戸野絵ちゃんは、12月も新橋演舞場に出ていましたから、2か月続けての演舞場になりますね。

私は先月の演舞場は見ていないので、藤戸野絵ちゃんの声をはじめて聴いた。「作者を探す六人の登場人物」では、無表情でセリフもなしの役だったから。芝居を受けての表情や、宙乗りのシロに手を振ったりなど、なかなかかわいかったし、芝居心もありそう。

ABKAIのときには福太郎くんが「少年桃太郎」を演ったりしていたが、今回は福之助くんが桃太郎ごっこを少々。

(藤戸野絵ちゃんとダブルキャストの)島田沙季ちゃんといえば、これまでも歌舞伎公演に出演歴がありますが、今年は「アニー」に出演しますね。


『幼少のかぐや姫:堀越麗禾』は、夜の部の二幕目に登場。れいかちゃん海老蔵丈といっしょにカーテンコールにも出て来る。


昼の部の「天竺徳兵衛」の宙乗りは、葛籠抜けから。「寿初春 口上」は、『後見:市川齊入』。
「静の法楽舞」は、成田屋の七役。上手に河東節、清元、竹本、下手に常磐津、長唄が居並ぶ。

夜の部「日本むかし話」は、二幕目の幕切れのシロ(ここ掘れワンワンの犬=元は桃太郎の家来)の宙乗りで、大量に降る桜の紙吹雪。客席は桜の紙吹雪まみれになって、とにかくすごい。席位置によっては、本当に桜まみれになっちゃう・・・

なお、三幕目のかぐや姫(中村児太郎)が自分の星に帰るときの宙乗りは、本舞台からまっすぐ上へ昇る。

市川福太郎くんは、夜の部では、かぐや姫に求婚する貴公子のひとり。昼の部は、福之助くんともども「静の法楽舞」で、忍性上人(市川右團次)の弟子衆。


ところで、昨年の7月から成田屋のお弟子になったっていう市川米十郎というひと、見た目がかなり若いなぁ、と思って、劇場の売店で買ったばかりの「かぶき手帖 2018年版」を見たら、平成13年生まれとあるから、16歳?(子役経験とかはないのかな?)

[補記] 米十郎さんは市川新十郎丈の子息、のようです。


今月の新橋演舞場は、蝦蟇をはじめとして、くちなわ、大むかで、蜘蛛、ゴキブリと、昼・夜でいろんなものがぞろぞろ出て来る。