市川海老蔵 第二回自主公演 ABKAI2014(新橋演舞場)


8月8日(金)と、10日(日)に新橋演舞場で、

市川海老蔵 第二回自主公演 ABKAI2014

を観劇。

演目は、「義経千本桜 河連法眼館の段〜市川海老蔵宙乗り相勤め申し候〜」と新作舞踊劇「SOU〜創〜」

見たのはどちらも昼の部で、午後1時開演。

上演時間は、幕間を含めて2時間20分(→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20140807/p4)

じっさいの終演は、8日が午後3時27分ぐらい。10日が、3時31分といったところ。

公演プログラムは、1000円。

当初の発表とは、演目の上演順序が逆になり、「SOU〜創〜」が後になっていたのは、カーテンコールをやりやすくするためでもあったのかも。

8日は、オールキャストのカーテンコールが2回だったが、10日は4回あって、その3回目と4回目には、新作舞踊劇「SOU〜創〜」の脚本を書いた長田育恵氏も登場した(舞台ではスリッパを履いていた)。10日のカーテルコールでは、裏方衆もずらりと舞台に登場したが、その10日は最終日で、夜の部は貸切公演だったから、昼の部に千穐楽仕様のカーテンコールを持って来た、ということだったのかな。

ちなみに、10日夜の貸切は、『市川海老蔵 ANA特別協賛貸切公演』というツアーで、
(まだ参加者募集のページが見られます。→https://www.ana.co.jp/domtour/area/kanto/web_ebizo_anapremiumtour/)

この貸切ツアーは、観劇チケットのみでの購入も出来たが、海老蔵トークショーが付くために、他のステージよりもチケットが2000円高く設定されていた。


「河連法眼館」は、河連法眼とその妻はカット。

黒衣が操る白狐のぬいぐるみが登場する演出で、この白ギツネちゃんが、えらくかわいい。

荒法師を呼び込んでの立ち回りでは、途中、源九郎狐が吹き替えになったときに、斜めや横向きで顔を見せないように演じるのではなく、そっくりさんマスクを着けて、顔を客席に見せて演じていたが、そのマスクがけっこう目立っていて、いかにもダミーですという感じだった。

そのあとは、「本物」がすっぽんから桜の紙吹雪とともに派手に登場して、宙乗り。(幕間には、すっぽんの周囲に散ったピンクの紙吹雪を拾いに行くお客さんがけっこういた)。


新作舞踊劇「SOU〜創〜」は、日本神話のなかから須佐之男命のエピソードを劇化したもので、スサノオが生まれるところから八岐大蛇を退治するまでを、分かりやすい娯楽劇に仕立てていて、おもしろい。(クシナダヒメは登場しない) 何よりも海老蔵スサノオという役にぴったりだし、津軽三味線や太鼓の加わった演奏がダイナミックで、また照明効果がすばらしい。役者の演技や役々の拵えは、歌舞伎のそれを踏まえたもの。最後は、退治したヤマタノオロチの8つの首を担いでぶんまわしての引っ込みとなり、市川團十郎家の新作歌舞伎らしさがたっぷり。

転換の間に、海老蔵スサノオの客席降りもあって、刀をいったん通路側のお客さんに預けると、衣裳をひとつ脱ぎ捨てる(少ししてスタッフが回収に来ていた)。

ヤマタノオロチの8体の蛇がとてもよく出来ている。とぐろを巻きまきして、なかなか動きもかわゆいのである。カーテンコールでも愛嬌を振り撒いていた。

市川福太郎さんは、「SOU〜創〜」に出演して、伊邪那美(後ろ姿)、女官(いわゆるお女中、腰元)、火の精(踊り)の3役。


そういえば、9月28日(日)に、こんなのがあるようです。

市川海老蔵 東京會舘特別公演」にて、橋弁慶。
http://www.kaikan.co.jp/event/talkshow_140928.html


ところで。

8月10日(日)は、新橋演舞場でこの「ABKAI2014」を見たあとは、急いで移動して、夕方の5時からは、関内ホールで、横浜市民こどもミュージカルを見たのだったが、台風で荒天のなか、東海道線湘南新宿ラインもちゃんと動いていて、乗りたいところではタクシーにもすんなり乗れて、無事に予定通り舞台を楽しめたのは、重畳。