音楽劇「夜のピクニック」(水戸芸術館ACM劇場) 憶え書き
9月19日(月・祝)、13時30分開演
音楽劇「夜のピクニック」
於 水戸芸術館ACM劇場
以下は、憶え書き、いちど見ての雑感あれこれ。
会場に掲出されていた上演時間は、
第1幕 65分、休憩 10分、第2幕 75分
この日は、数分押しての開演だったが、16時までに終演した。
公演プログラム(冊子)は、入場時に、無料配付される。
プログラムによると、キャストは、40名。ワンステージあたり、39名のようだ。
ダブルキャスト1組(子役)、メインキャストでの役替わりが2組あって、
役替わりは、
遊佐美和子/内堀亮子:大内慶子(19日は、後者での出演)
遊佐美和子/内堀亮子:浅野望(19日は、前者での出演)
高見光一郎/芳岡祐一:橘輝(19日は、後者での出演)
高見光一郎/芳岡祐一:疋田誉人(19日は、前者での出演)
シーンによっては、50人ぐらいいるようにも感じたのは、ステージングの効果か、生の舞台の臨場感か。
ピアノとパーカッションが、ステージスペースの下手側で生演奏。
原作では80キロ歩くはずだが、この舞台では70キロとなっていた。
キャストが歩くので、客席側の通路使用も多い。
3階のステージ側の回廊部分をキャストが歩くシーンもある。
この19日は、大澤彩夢さんの出演予定のうち、唯一の昼公演(貸切を除く)だった。
子役は、榊杏奈の妹(榊順)役である。
原作の榊杏奈の弟・順弥を、この舞台では、妹に変えていて、名は順。年齢も下げてある。
榊順は、白いパーカに帽子で、ボーイッシュなつくり。大澤彩夢さんは、水戸子どもミュージカルスクールの発表公演での印象よりも、セリフの声がしっかりとしていて、舞台出演者らしさが増した。
この役を演じるダブルキャストのふたりは、ある意味、水戸子どもミュージカルスクールの成果そのものだろう。
榊順の登・退場を、見そこなったり見失ったりしないように、気をつけたい。楽器(演奏)のスペースに入り込んだりもする。
この舞台は、10年後に主人公たちが歩く会のボランティアで集まり、甲田貴子の母が榊杏奈に10年前の出来事を話して聞かせるという回想形式に脚色されている。原作の内容は、過去形になっている。
ほかにこの音楽劇の脚本でのオリジナルとして、戦争ネタの挿入があり、最後には、進行役のひとりである榊杏奈が故人となっていたことが明かされる。つまり、貴子の母と話していた杏奈は「幽霊」だったのだ・・・。
原作から離れて、しかも登場人物のひとりを10年後に死なせてしまっていいのか?という疑問は生じるが、これがなければ、10年後の回想というかたちをとった意味がなさそうだ。