細雪(帝国劇場) その6


10月21日(金)は、

帝劇開場100周年記念公演「細雪
(原作:谷崎潤一郎、脚本:菊田一夫、潤色:堀越真、演出:水谷幹夫)

を、観劇。

12時開演。

悦子嬢さんは、斉藤春貴ちゃんの出演。

斉藤春貴ちゃんの悦ちゃんて、共演の大人キャストの顔を見上げたときの首の傾げ方が、すばらしくよかったな。


この公演は、着物を着て来るお客さんがけっこういる、と前に書いたけれど、着物姿の団体さんも見かけたから、芝居柄、和服方面へ営業したりしたのかな?この日は、1階席のかなり前方の座席だったが、その一角は和服姿の一団で、団体客が占めたスペースの余りみたいな席だなぁと思った。


さて、第二幕第三場は、神戸の画廊で、四女・妙子の個展の会場である。同時に、この、こいさんの創作人形展の会場は、三女・雪子のお見合いの場にもなっている。

雪子の見合いなのに、姉はふたりとも登場せずに進むが、劇中の会話から、この見合いには、次女の幸子が来る手筈になっていたが、娘の悦子が急に熱を出したために、幸子はしばらく悦子の様子を見てからということになり、いまだに来ていないのだという状況が分かる。

子役の悦子の出番は、ひとつ前の場で終わっているが、悦子の発熱が幸子を足止めしたことで、結果として、雪子と御牧の印象的な出会いのシーンがつくられているともいえる訳で、そういう意味では、舞台に登場しない悦ちゃんも設定上はひと役買っていることになる。


ついでだから、「その4」(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20111022/p1)で読み損なったと書いた、個展会場の受付後ろに掲げてある、蒔岡妙子の略歴(+挨拶文)。およそ、こんなことが書いてある。

上本町生まれで、26歳。日舞を山村さくに師事。創作人形では弟子が4人いて、弟子のひとりはロシア人。(会場に)展示されている人形には値段がついている。値段のことはお尋ね下さい、って。