明治座春まつりスペシャル企画 劇団誠 松井誠特別公演


4月18日(土)に、

明治座春まつりスペシャル企画
劇団誠 松井誠特別公演

を観劇。

松井誠公演を見るのは、一昨年のツアー公演を横浜で見て以来。


公演プログラム、1000円。

夜の部は、午後4時開演で、8時5分終演。

「沓掛時次郎」が、65分。
 休憩、30分。
誠の意地悪ばあさんシリーズより「稲荷札」が、45分。
 休憩、25分。
「誠版レビュー 華・艶・舞」が、80分。


近藤海太・杏海兄妹は、「沓掛時次郎」「稲荷札」「誠版レビュー」の3演目全てに出演している。


2009年松井誠公演全国ツアーの一環として、1週間の明治座公演という位置付け。今年の全国ツアーは、松井誠の意地悪ばあさん「稲荷札」と、ショーでの構成になるようだが、この明治座春まつりスペシャル企画では、2008年全国ツアーの演目だった「沓掛時次郎」も上演されて、お芝居が2本&ショーになっている。

「稲荷札」は、明治座公演では「誠の意地悪バアさんVS唄子の新妻」というタイトルが付けられていたが、嫁役を演るはずだった京唄子の怪我による配役変更があり・・・
京唄子さんは、稲荷社の狐の頭役を、椅子に座ったままで演じていた。


長谷川伸 作「沓掛時次郎」は、松井誠 潤色とあるだけに、もともとの戯曲とは異同も多かったが、いちばん目立ったちがいのひとつは、芝居の大詰で、太郎吉が時次郎のことを「ちゃん」と呼ぶシーンがあって、ふたりが親子になった絆を強調する幕切れ。また、おきぬ(太郎吉の母)のお腹の子が流れて、おきぬも死んでしまうことになる原因として、時次郎が聖天の銀太(戯曲では聖天の権太郎)とひと悶着あった際に、いっしょにいたおきぬが巻き添えでお腹を突かれる件りを入れて、喧嘩(でいり)の助っ人の前に、時次郎と敵役の聖天とを関係付けておいて、筋を通している。

近藤杏海ちゃんの太郎吉が、かわいくて、見ごろ。時代物で、女の子が演じる男の子役というのも、なかなかにかわいいものである。


「誠版レビュー 華・艶・舞」は、松井誠のうたや踊り、舞踊劇、神崎順を中心とした洋舞などに加え、江藤潤中村繁之もうたい、丹羽貞仁の踊り、大川竜之助の舞踊や竜之助太鼓と、参加の俳優陣の登場が、楽しい。

近藤兄妹による「人生劇場」では、近藤海太くんの立ち回りがある。


この「華・艶・舞」では、本舞台にある迫り4つ、花道のスッポンと、明治座の迫りを全て使っていたのではないか。せっかく備わっている舞台機構、それらを駆使した演出に、サービス精神が感じられた。

「ブラジル音頭」という、面を掛けて踊る曲のとき、踊っていた座長さんが下手の舞台端(ぶたいばな)から最前列のお客さんの前に跳び降りたと思ったのだけれど、後のトークによれば、舞台から落ちた?!らしい。冗談なのかと思ったら、終演後に係員が来て、そのあたりのお客さんに何か話していたから、本当にハプニングで落ちたみたいだ。

フィナーレの最後には、京唄子さんも車椅子で登場。ご本人の言によれば腰を骨折されたとのことで、観客への説明(出演辞退を申し出たが、松井座長にとどめられ、座ったままの役で出演することになったというようなこと)と、配役変更のお詫びを兼ねた挨拶があった。


近藤杏海ちゃんのフィナーレの白いドレスは、結婚式か!と思った。すごい(笑)。

近藤兄妹の写真は、3月の神崎順さんのレビュー公演「Welcome to Jubilee 6」のチラシに載っていた写真のほうがいいな。




ところで、入場の際にもらったチラシによると、明治座で2回目の小林幸子特別公演が来年3月に上演決定、とのことである。