「回転木馬」(天王洲 銀河劇場)を観劇


4月19日(日)に、天王洲 銀河劇場で、ミュージカル「回転木馬」を見た。


アートスフィアが天王洲 銀河劇場に衣替えしてからは、この劇場での観劇は、はじめて。

この19日が千秋楽で、午後1時開演。

ロビー表示の上演時間は、2時間20分(一幕1時間10分、休憩15分、二幕55分)。

カーテンコールでは千秋楽らしくキャストの登場も繰り返され、途中、主要キャスト4人の挨拶や演出家(ロバート・マックイーン)の挨拶もあり、終演は、3時43分頃だった。


プログラム(1500円)は売り切れの表示で、買えずじまい。

この劇場の3階席は、アートスフィア時代と同じで、舞台が見づらい。前のお客さんの座高が高いせいもあって、さらに見えない。でも、私の席は4000円。ひとつ前の列は、おそらく8500円だから、私が見づらいのは価格差のせいだと思ったらあきらめもついた。最後列で、後ろはだれもいないから、椅子に浅く腰かけて背筋を伸ばして舞台を見ていたが、同日は夜にこまばアゴラ劇場でも、背もたれのないベンチ状の座席で観劇となったため、とにかく疲れた。


舞台上方というか天井あたりで生演奏していて、その天井が天上にもなっている。幕開きから、星の番人と、天国の使い(というのかな、岡亮くんの役は。今回の正式な役名は分からないが、かつての東宝のに倣えば、スター・チャイルド&天国の友みたいな役柄)の子役が、上から下界の様子を見ている、という演出が面白い。死者になったビリーがいちどだけもとの世界に戻るという、この作品の後半での構造を、冒頭から視覚的に示唆するかたち。

小ぢんまりとした印象のステージやセットは、このミュージカルの主人公たちのいる街が、小さく狭い社会であることを暗示するかのようであり、また、ジュリーとビリーの、若いふたりの境遇が、いまの日本の労働環境や経済的な不安感と重なっても見えるなど、必ずしも旧い作品とはいえないと思った。

いい曲が揃っていることを再認識(帝劇公演のときのCDを、まだ持っていてよかった)。




帰ってから、95年帝劇公演のプログラムやチラシを見ていたら、このときの「回転木馬」はケネス・マクミラン振付だったのか、と。(当時は、バレエやダンスに関心がなかったから、ケネス・マクミランという名前を見ても知らない訳だ)

おどろいたのは、95年の帝劇公演では、プレビューが1か月以上もあり、チケット代が、プレビュー期間「S席14500円、A席9000円、B席4000円」、本公演「S席15500円、A席10000円、B席5000円」だったこと。…こんなに高かったなんて。