みんなに愛される子が育つ!「魔法のレッスン」


篠崎光正『みんなに愛される子が育つ!「魔法のレッスン」』(ダイヤモンド社、1300円+税)

http://book.diamond.co.jp/cgi-bin/d3olp114cg?isbn=4-478-00464-7
http://www.diamond.co.jp/

を読んだ。


「アニー」の演出、子役指導の経験から生まれたシノザキ・システム・キッズのレッスンやその効果について、子どもの魅力やコミュニケーション能力を引き出す方法、演劇の教育的意味、といった面を中心に書かれた本。

集中とリラックスを同時に行なえることが説得力のある演技につながる、というあたりが面白い。集中とリラックスということが、この本のなかには繰り返し出て来るが、「アニー」のメイキング番組でもおなじみの「だぞざど訓練」はそのためのトレーニングのひとつなのだ、と。

性格はその子の魅力であり、どんな性格にも長所と欠点がある。子どもの性格を否定したり変えようとするのではなく、その性格の良いところを伸ばすようにする、という著者のスタンスには、うなずける。


15年演出を手がけたミュージカル「アニー」のエピソードでは、岩崎ひろみさんのそれが興味深い。アニー役に適任が見つからず、前年度のオーディションで(男の子っぽすぎたからと)落とした岩崎ひろみを起用したという。(「アニー」は、最初の4、5年は、子役が続けて出演したり、翌年もアニーを演じる子がいたりと、後年とはちがってはいたが、…この岩崎アニーの話は、この本ではじめて知った)

遠山真澄さんは、お医者さんになったのだって。

アニー卒業生インタビューは、岩崎ひろみ、垣内彩未、佐藤夕美子、遠山真澄。


校閲が行き届かなかったのか、記憶の誤りなのか、アニーフリークが読めばすぐにおかしいと気付く箇所がいくつかあるけれど、そのあたりは、読者がそれぞれの頭のなかで修正すればいいだろう。