天使の果萌ちゃん その2

11日に、本多劇場で、竹中直人の匙かげん2『そう。』を観劇(2回目)。

初日に見たときは、3歳で死んだ子どもの空想だとして、わずか3歳があんな空想はし得ないはずだ、と思ったのだが、そうではないのだね。

3歳で死んだ後も、「竹中ナオヒト」は空想の世界に生きつづけていて、そんな彼に死を自覚させ、月へいざなうために、彼の母親たちが空想の世界に介入して来る、という構図なのかな。

つまり、この舞台の男優陣がナオヒトの空想の世界の住人であるのに対し、女優陣はその世界への闖入者であり破壊者だ、と見れば辻褄が合いそうだ。

だとすれば、女優陣が登場する前の場の、どうしようもなく空虚でお寒い時間にも納得が行く。

専ら大劇場で商業演劇を見ている身(つまり私のこと)には、理解が難しいつくりだ。


後藤果萌ちゃんが「子宮」っていうと、なんだか恥ずかしい。背中の羽根はやわらかそうで、ほわほわして見える。
ろうそくの火が、きれい。



客席には、「拝み屋横丁顛末記」の主役のひととか、「あいくるしい」の男の子が来ていた。