子ぎつねヘレン



映画「子ぎつねヘレン」を見た。



見えない、聞こえない、嗅げないという障害を負ったキタキツネの子を拾った男の子(太一: 深澤嵐)が、その子ぎつねの母親替わりになって、ともに生きた3週間の物語。映画を見ていると、もっと時間が経過しているように感じてしまうが、わずか3週間あまりの出来事なのである。



太一があれこれ妄想に走る部分を除けば、凝ったところはなく、およそ分かっている結末へと進んで行く。ちょっとご都合主義な展開に思える部分もあるけれど、そこで感動してしまうのだから仕方ない。花畑でのシーンは美しく、太一がかごにヘレンを乗せて自転車で走る画が、いい。

ひとつ家族になる二組の親子(大沢たかお小林涼子松雪泰子&深澤嵐)のドラマはありきたりだが、4人の関係がウェットでなくて、よい距離感で演じられている。



獣医の大沢たかおが「赤いきつね」を食べているシーンが、おもしろーい。



ヘレンに夏を見せてあげたいと思う太一に、クラスメイトで隣の席の女の子(尾崎千瑛)が、お花がいっぱい咲いている場所を教えてくれる。



見えない、聞こえないヘレンにとってはまわりの全てが敵だ、という言葉が印象的。





で、結局、ヘレンが雌なのか雄なのかは、映画を見たのに、分からずじまい。

ヘレン役のキツネちゃんは一匹ではなく、何匹もで撮影したらしい。とにかく、かわいい。





 お寝んねとか、涙をなめてくれるヘレンとか。