いけちゃんとぼく


金曜日に、PARCO劇場へ行く前に、新宿で映画を見ることにして・・・さて、「私は猫ストーカー」と「いけちゃんとぼく」のどちらを見ようかと考えて(上映館は同じビルのなかにあって、どちらも午後4時〜)、「いけちゃんとぼく」にしてしまった。


「いけちゃんとぼく」(西原理恵子 原作、大岡俊彦 脚本・監督)

とにかく、暴力シーンの描写が過剰で、見ていられない。ガキ大将が力にものをいわせるとか、小学生の男の子のけんかというようなレベルではない。じっさいにあんなふうに殴られ蹴られ石をバンバンぶつけられたら、ヨシオ(=ぼく)は死んじゃってるよ。櫂で殴ったりまでするのだから。映画的な誇張にしても、あそこまでやる必要があるのかと、はなはだ疑問。暴力シーンのインパクトのおかげで、他のエピソードがほとんど頭に残らない。

いけちゃんの正体にしても、映画を見ているうちに自ずと頷けるようでないと、見終わったときにすっきりしない。いけちゃんの設定が、説明過多に思える。


それでも、クライマックスの野球のシーンが面白いのは、私自身が、子どものときに、親や大人の管理や干渉のない時間を、さんざん草野球で遊んだ経験があるからだろう。いつもの場所に自然と集まって野球をして遊んでいたあの頃は楽しかった、と懐かしい記憶がよみがえる。人数が少ないと、(守備位置に)立ってるだけでいいから、っていって女の子を入れたりしてさ…。


主演の深澤嵐くん以外の子役は、クレジットを見ると、関西の子が起用されている。

ヨシオを見守る紅一点の子役は、宮本愛子ちゃん。放映新社のサイトによると、1999年12月22日生まれ。大っきな犬といっしょだったり、げっぷしたり、なかなかかわいい。一服の清涼剤といえる。