第20回江副記念財団コンサート(紀尾井ホール)


昨年末、12月27日(土)は、紀尾井ホールへ。(以下は、ちょっとした憶え書き)


第20回江副記念財団コンサート

午後1時30分開演。

終演予定は、午後5時となっていたが、10分ほど早く、4時50分に終わった。

江副記念財団スカラシップの器楽部門奨学生8名(&奨学生OB)によるコンサート。

出演は、いずれも注目される若手の演奏家。入場料も廉価で手頃とあってか(全席指定 S席3000円、A席2000円、学生席1000円)、チケットは早い段階で売り切れになっていた。(ちなみに、私は、最前列が買えました)

無料配付のプログラムはカラーで上質だし、低料金のチケット代なのに、十二支の干支絵葉書のお土産も付いていて、さすがに、大金持ちでオペラのパトロンとしても名高かった故・江副氏による財団のコンサートだなぁ、と思ったりした。じっさいには、使うことはなさそうな絵葉書ですが、年末ということもあって、これは、一種の縁起物ですね。

プログラムは、


山根一仁 ヴァイオリン  シュニトケ:ヴァイオリンソナタ第1番 (ピアノ:北村朋幹)

岡本侑也 チェロ  バッハ:無伴奏チェロ組曲第6番よりプレリュード / ロッシーニ:一粒の涙 Une larme (ピアノ:高木竜馬)

弓新 ヴァイオリン  シューベルト:「しぼめる花」の主題による変奏曲 (ピアノ:佐藤卓史)

阪田知樹 ピアノ  ショパン:12の練習曲 Op.10より第1番、第2番、第3番「別れの曲」、第4番、第6番、第12番「革命」

黒川侑 ヴァイオリン  イザイ:無伴奏ヴァイオリンソナタ第4番

  〜休憩〜

北村朋幹 ピアノ  フランク:前奏曲、コラールとフーガ

城戸かれん ヴァイオリン  シューマン:ヴァイオリンソナタ第1番 (ピアノ:阪田知樹)

高木竜馬 ピアノ  シューマン:アベッグ変奏曲 Op.1 / ショパンポロネーズ第6番 変イ長調 Op.53「英雄」

宮田大 チェロ  フォーレピアノ三重奏曲 ニ短調 Op.120 (ピアノ:北村朋幹、ヴァイオリン:黒川侑)


ヴァイオリンの伴奏のピアノや、三重奏での競演などで、何曲も演奏する出演者もいて、奨学生の若手演奏家同士の共演があるのも、このコンサートの大きな魅力だろう。

城戸かれんさんの伴奏が阪田知樹さんで、開演前には新たに器楽部門奨学生に決まった4名の紹介があり、そのひとりが坪井夏美さんだったりと、5日前(12月22日)の「名曲と秘曲の愉しみ」のメンバーが3人も登場していた。

プログラム終了後には、今回出演の奨学生が揃ってステージに登場しての、いわば、カーテンコールがあって、城戸かれんさんは、出演者のなかの紅一点でもあって、ひときわ目を惹いた。


ショパンの「別れの曲」、「革命」、ポロネーズ「英雄」と、有名なピアノ曲を生で聴けたのも、楽しかった。こういうクラシックファンでなくても、だれもが耳にしたことがある曲というのは、意外と生で聴く機会が少なかったりする。

英雄ポロネーズを弾いた高木竜馬さんて、素敵なひとだなぁ。演奏はもちろんのこと、見た感じ、人柄がとてもよさそうで、人間としての魅力もあふれているピアニストだと思った。

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山根一仁さんの、シュニトケ:ヴァイオリンソナタ第1番は、YouTubeに、2012年7月の演奏がありますね。
https://www.youtube.com/watch?v=EKRmW4GZ5UM