戸田市民ミュージカル「コバルトブルーの少女2013」(戸田市文化会館)

12月8日(日)は、戸田市文化会館で、下記のステージを観劇。

戸田市文化会館文化推進プロジェクト市民ミュージカル

The River Episode4「コバルトブルーの少女2013」

(作・演出：犬石隆、音楽：玉麻尚一、振付：佐々木有子)

昨年初演した「コバルトブルーの少女　リバーサイドストーリー」を一部改訂、バージョンアップしての再演、とのこと。

前年と同じ料金(全席自由一般1000円、高校生以下500円)での有料公演。

出演者は、オーディションで選ばれた小学3年生〜大人までの50名。

2回公演で、各回とも全員が出演するが一部の配役は役替りするいつものパターン。
1回目(コバルト組)が、13時00分開演。2回目(ブルー組)が、16時30分開演。

上演時間は、1時間30分弱(アナウンスでは、1時間30分といっていた)。途中、休憩はなし。昨年よりも、10分程度長くなっていたようだ。

タイトルは「コバルトブルーの少女2013」で、昨年付いていた「リバーサイドストーリー」というサブタイトルはなし。

今年は、配役の入ったチラシが出るのが遅くて、それも両面コピーしたみたいな紙質で、昨年までのものと較べて安っぽいなぁ、と思っていたが・・・当日配付の二つ折りプログラムの表紙写真がすごくきれいで、その大きい写真がロビーに展示してもあって、思わず足をとめてしまうほど。(チラシよりも別のところにお金を使ったのかな？)

なんだか今年は例年より入場の列が少し短くなかっただろうか？　座席にはあまりこだわらないつもりで遅く並んだのに、ふつうに希望の席に座れたし、とくに2回目は、最前列に空席がいくつもあったりして。

最前列といえば、今回は、最前列の両端2席ずつが着席不可になっていた。最前列は端っこだと見づらいかな、それとも、ハロウィンパーティーのシーンでキャストが客席に下りて来るので、その便宜もあるのか。

昨年見たときに感じた寓話っぽさ(震災後の世相や人心を擬したようなところ)よりも、ファンタジックなミュージカルらしさが増していた印象。と思ったのは、そういう創り方がされていたからかな、それよりも、見る側の意識の変化が大きいのだろうか。
ハロウィンパーティーは、今年もおもしろく出来ていて、いちどや二度見ただけでは見取れない密度と広がりのあるステージングで、秀逸。

石原依蕗ちゃんの主役オーラは、すごい。水野ゆかりになる前は、アンサンブルに混じって出ているのだが、ゆかりとして登場してセリフをしゃべると、セリフに説得力があって、求心力が出る。
九頭竜との対決シーンなんて、ひとつまちがえると、コントになりそうなのに、あれで見せ切ってしまうのは、力技も要るね。

水野ゆかりちゃんは、泣きながら走って川に飛び込んだといっているから、自分で死を選んだ子という設定があるのか(今年は、気にしてセリフを聞いていた)。そう思って見ると、また考えさせられるものがある。

水野ゆかりの衣裳(服)は、昨年のほうがかわいかったな。でも、コバルトブルーの少女のタイトルロールには、今年の服のほうが似合っているか。

2回目のステージでは、ゆかりのセリフが不明瞭になることが何回かあって、ろれったりもしてたけど、全然それらしさが崩れなかった。
それに、相手役の四万十じゅんくん(演っているのは昨年と同じ女の子だけど)が安定していて、上手いよね。四万十じゅんという役は、異界の女の子に感応する役どころだから、「ザ・リバー　二本の櫂」での川上弘史少年と似たポジションといえそう。

最上カホという役は、登場人物のなかでの立ち位置がおもしろい。エピローグ的シーンでの阿武隈いずみとのやり取りもおもしろい。

(あと、今年は・・・アンサンブルのなかでは、史華ちゃん、千笑ちゃんがかわいくて、目を惹かれた)

ステージ上手の職員室に掛かっていた予定表(？)を見て、あ、やっぱり、この舞台の季節は10月なのだな、と。ハロウィンパーティーが控えているのだから、そりゃあそうなのだが、客席から舞台の上のああいうものが読み取れると、ちょっとうれしい気分(笑)。

「川中小学校から転校して来た水野ゆかり」っていうけど、もしそんな小学校があるとしたら、水神様のところの童ばっかりが通っている学校なのかしら…。

戸田市民ミュージカルの出演者からは、他の舞台でも活躍する子が増えて来ていて、今年のキャストでも数人がそうだし、今年のキャストではないが、来年(2014年の)「アニー」に出る男の子もいたりと、市民ミュージカルなのに、どこか登竜門に近い舞台にもなりつつあるのかも。
(今夏だと、くまのがっこうミュージカル、ニッキー、冒険者たち〜この海の彼方へ〜、に「コバルトブルーの少女2013」の出演者の名前があった。他にも何かあった？)

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