CLOCK ZERO〜終焉の一秒〜 A live Moment(スペース・ゼロ)


10月4日(金)、6日(日)に全労済ホール/スペース・ゼロで、

「CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜 A live Moment」

を観劇。

女子向けゲームを原作とする「オトメライブ」(http://www.otomelive.com/)という舞台公演の第二弾、ということである。製作会社は、アニメの舞台化を手がけて来た映劇(http://eigeki.jp/)。


スタッフリストを見ると、演出(天野まり、斉藤真由美)をはじめ、振付、歌唱指導、殺陣、映像オペレーター、小道具を、劇団MMC(http://www.g-mmc.com/)のメンバーが担っている。

ちなみに、オトメライブの第一弾は、赤澤ムック演出だったようだ。


公演パンフレット、1500円。公演グッズには、子役のものはなかったみたい。


4日は午後7時開演、6日は午後1時開演。

上演時間は、2時間。

4日は、数名のメインキャストによるアフターイベントというのがあったが、平日夜公演のアフターイベントは9時を過ぎてからはじまるからか、本編だけを見て席を立つお客さんもそこそこいた(もちろん残るひとのほうが多数だが)。

6日は千秋楽で、アフターイベントはなしで、オールキャストひとりずつの挨拶と、そのあとには、オトメライブ第三弾のキャスト発表が行なわれて、終わったのが、午後3時30分。


「CLOCK ZERO 〜終焉の一秒〜 A live Moment」は、劇団東俳の井越有彩さんがヒロインの九楼撫子を演じて、その子ども時代(小学6年生)が小島一華ちゃん。

子役キャストは他に、北藤遼くんと早乙女大和くんが東俳で、もうひとりの悠斗くんという子はスターダストで恵比寿学園男子部からしい(EBiDAN 研究生って、「サウンド・オブ・ミュージック」大阪公演に出ていた山崎悠稀くんという子もいるみたいだけど・・・よく分かりません)。

なお、千秋楽の日は、開演前のアナウンスを子役の4人が担当していた。


小島一華ちゃんを舞台で見られるのは久しぶりで楽しみだった反面、客層は想定出来たので、けっこう躊躇もあって、ぎりぎりまでチケットを買わずにいたが、結果的にはそれでよかったかも。
予想以上に若い女性客の比率が高くて、私みたいな客は、もう完全に場ちがいで、いるだけで申し訳ない感じ(苦笑)。状況を見て、前方の席になんてとても座れないと思った。中ほどの列のほぼ中央の席と、千秋楽はやや後方の端のほうの席だったが、そのあたりの座席で妥当だった。


全13ステージのうち、「現代END」が7ステージ、「未来END」が6ステージと、結末が、2とおり用意されている、とのことだったから、両者を1回ずつ見た。

「現代END」だと、もとの子ども時代に戻るので、最後のほうにまた子役のシーンが来るが、「未来END」だと子役の出番は序盤だけなので、子役が見たいのなら、少しでも出番の多い「現代END」がよかった。
とはいっても、見てみないと分からないから仕方がない。


原作のゲームは全く知らないが、キャストの扮装(ビジュアル)は、キャラクターのイラストにそっくりになっていて(小島一華ちゃんも役のイラストどおりの衣裳や髪形だった)、原作のキャラクターのイメージや雰囲気を第一にした創りのようだ。その分、キャストは演じる上での制約が大きいだろう。とはいえ、それでもミュージカルである以上、もう少しナンバーをうたいこなして欲しいと思うのは、この種の舞台に対しては要求し過ぎだろうか?

私は、原作を知らないから、設定や世界観、登場人物の魅力も理解しづらくて、子役の出演シーン以外は興味が持てなかった、というのが正直なところなのだが・・・観劇後に検索して、このゲームをクリアしたひとが書いているブログをいくつか拾い読みしていたら、舞台でなぜふたつの結末があったのかや、ストーリーがちゃんと原作に則っているらしいことなどが分かって、あ、これは、原作を知っていれば、それをどう舞台化しているかという作劇を読み解くだけでも楽しめるかも知れない、という気がして来た。

いずれにしても、観客が原作を知っていることを前提にした舞台で、つまり、原作を知らないと、おもしろさが分かりにくい。

そういう意味で、これは、原作のゲームファンをはっきりと対象にしたものであり、原作を知っていても知らなくても舞台として楽しめますという一般的な演劇やミュージカルとは異なっている。


この手の舞台を見に来る女性のお客さんたちが、ステージの上に対して(一般的には無名だと思われるキャストに対して)とても好意的なことには、今回もまたおどろかされた。

ミュージカルだけれど、セリフだけのシーンも多く、そういうときの客席の静けさがすごくて、お客さんがみんな舞台を見ることに真剣で、ちょっと動くのさえはばかられる緊張感…。


会場で、DVDの予約を受け付けていて、7000円(内金として1000円を前払い)。小島一華ちゃんのシーンだけ見てもいいかと思って、申し込んで来た。

井越有彩さんは、けっこういい声(歌のとき)を持っている。