くまのがっこう チャリティミュージカル「ジャッキーのたからもの」(博品館劇場)


8月20日(土)は、博品館劇場で、

くまのがっこう チャリティミュージカル
http://bears-school.com/musical/

を観劇。

過去ログのこの(http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20110617/p1)公演である。


第1部の「歌おう!リトルジャッキーズ!」(ピアノ:村山祐季子)が20分、休憩15分のあと、ミュージカル「ジャッキーのたからもの」(脚本・作詞:あいはらひろゆき、作曲:村山祐季子、演出:安福毅、振付:明羽美姫)が65分。

公演プログラムは、無料配付。


午後1時30分と、午後5時開演の2回公演あって、とくに1回目は、一般発売に回ったチケットがとても少なかったみたい。そもそも劇場のキャパシティからすると、リトルジャッキーズとしてうたう子どもたち(休憩後のミュージカルは客席で観覧なので、お客さん兼任である)とその家族、ミュージカルのキャストとその関係者等で、ほとんど座席は埋まりそうだものね。


ミニステージ「歌おう!リトルジャッキーズ!」は、公募で集まった子どもたちがお揃いのTシャツを着てステージに上がってうたうというもの。

ミュージカル「ジャッキーのたからもの」の出演者のなかから3人(堀内愛祥、豊田淑恵、白井安莉紗)が加わって、彼女たちが子どもたちのうたをリードする。

堀内愛祥さん、豊田淑恵さん、白井安莉紗さんは、昨夏、くまのがっこうミュージカル「ジャッキーのたからもの」を初演した、ことのみ児童合唱団のメンバーだよね。私は、ことのみ児童合唱団のステージはいまだに見たことがないのだけれど、この3人は、森の木児童合唱団のメンバーとして名前を憶えていた。


ミュージカル「ジャッキーのたからもの」が、なかなかの傑作!これは、おもしろいよ。(昨年の、ことのみ児童合唱団バージョンを見ておけばよかった…と後悔しきり)

少女(ジャッキーとの役替わり)がぬいぐるみ(チャッキー)を相手に絵本を読んでいるという大枠があって、その絵本のお話がミュージカルとして展開するという構成になっていた。

幼児向けの絵本が原作のストーリーは他愛ないともいえるが、家出したジャッキーが外の世界や兄弟愛に触れて、お兄ちゃんたちのことを宝物と思えるようになるまでが、素敵な楽曲でつづられて行く。くまの女の子のささやかな成長譚に、けっこう感動してしまうのである。
11人のおにいちゃんたちが家出したジャッキーを探しに行くときの、くまのこたんけんたいのナンバーが、楽しい。

くまのこの兄弟を演じる出演者たちは年齢に幅があるし、身長順に配役されているというのでもないのだけれど、それを別に違和感なく、すんなり受け容れて楽しめるのもこのミュージカルのおもしろさ。むしろ、その、年齢や身長の不揃いさが、ジャッキーに較べると短時間でのえがき分けがむずかしいおにいちゃんくまたちの個別化にはプラスに働いているようにも思えた。


枦ゆいちゃんのジャッキーが、めちゃくちゃかわいかった。立ち居や、しぐさ、ダンス、セリフのいい回し、ふとした表情など、その全てが子どもらしい魅力にあふれていて、ちょっと尋常じゃないほどの子役っぷりに、びっくり。(目深に被った帽子のせいで、顔がほとんど見えなくなっちゃったシーンがあって、あの帽子は直せないのかなぁ…と、見ていてもどかしかった)

枦ゆい(はしゆい)ちゃんは、日テレ学院なのですね。↓
http://www.ntve.co.jp/nichien/profile/profile_252.html

ロイを演じた中川みわちゃんも、とても目を惹く女の子。


カーテンコールでは、カメさん役の圓山佳菜さん(このひとは、オーディションで選ばれたという出演者とは別の、プロの役者さんかな)から、チームジャッキー2011(という呼称が付いている)のメンバー紹介、つまりキャスト紹介も行なわれた。

今回の配役は、過去ログのとおり。→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20110617/p1


すでに、来年も上演することが発表されていて、これから、くまのがっこうミュージカルがどんな方向へ進むのかも、気になるところ。楽しいステージなので、2公演といわず、もう少しやれそうにも思えるが、ステージ数を増やしてジュニアミュージカルっぽくなるのがいいかどうかは難しいところだし、だからといって、くまのがっこうの読者や子どもたちをメインの客層とした今回のような規模の公演だと、一般にはあまりチケットが回らないままになってしまいそう。ということで、次回の公演に注目したい。

なお、オーディションの情報は、今後、「くまのがっこう」のホームページに出る模様。
http://bears-school.com/