こども音・楽・館2011 未来への架け橋〜第九のチカラ〜(東京オペラシティ コンサートホール)


8月6日(土)は、東京オペラシティ コンサートホールでの、

「こども音・楽・館2011 未来への架け橋〜第九のチカラ〜」

へ出かけた。

過去ログのこの↓公演である。
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20110612/p2

同日、2回公演あったうちの1回目で、11時開演。上演時間は、休憩を含めて、約1時間30分。

プログラムは、入場の際に配付。子ども向けの演奏会らしく、プログラムの漢字にはふりがなが振ってある。

客席1階は、3列が最前列。


前半は、「ドクトル中川のアナリーゼ〜幸せの歌をさがそう〜」と題して、「第九」とはどんな曲なのかについての解説。


作・演出・アニメーション監督:宇井孝司
特別ゲスト:大橋のぞみ
ピアノとお話(ドクトル中川):中川賢一
フロイ君の声:なかじまゆうゆ


太陽系から遠く離れたオラム星に生まれた天才音楽博士・ドクトル中川(オラム星人であることがバレないように、滅多にひと前には現れないらしい)が、ベートーヴェン交響曲第9番について、休憩後の後半で演奏される第4楽章の特徴や構成のレクチャーに加えて、そこに到る第1〜3楽章についてもテーマというべきメロディをピアノで弾きながら、またベートーヴェンの人物像にも多少ふれながらの説明。

聴き手は、特別ゲストの大橋のぞみ(赤い髪飾りのリボンが、かわいい)。このふたり+スクリーンの映像として現れる妖精・フロイのやりとりで進行するアナリーゼ。オーケストラから一部メンバーが登場しての実演も少し。

つい先日、7月末に日生劇場で見た「ベートーヴェンと行く アリスのおんがく旅行」が、ちょうど「第九」の話からはじまるストーリーだったので、私はその関連エピソードのつもりで聴いていたが、客席の多くを占めていた親子連れのお客さんたちの、とくにお子様が楽しめる内容だったとはいいがたい。スクリーンの妖精が、かえって話をまどろっこしくしていたように思えたし、また、なぜにドクトル中川に変装する必要があるのかもいささか疑問(子どもウケしていたとも思えないし…)。

ドクトル中川とは対照的に、芝居っ気がない、大橋のぞみちゃんの飾らない受け答えは、台本や段取りを感じさせないナチュラルさで、好感度が高かった。

大橋のぞみちゃんの出番はこのアナリーゼだけと思っていたら、後半の「第九」演奏で、児童合唱に加わるとのことで、これにはびっくり(原語でうたうのか?!と)。


休憩後は、ベートーヴェン交響曲第9番「合唱つき」第4楽章

指揮、監修:ダン・エッティンガー
ソプラノ:大隅智佳子
アルト:清水華澄
テノール:高田正人
バリトン浅井隆
合唱:東京オペラシンガーズ
児童合唱:東京少年少女合唱隊
児童合唱:岩手大学教育学部附属小学校合唱部
児童合唱指揮:長谷川久恵
管弦楽東京フィルハーモニー交響楽団


1階席前方上手寄りの座席で、アナリーゼでの大橋のぞみちゃんはよく見えたけれど、演奏では合唱団はオーケストラの後ろに並ぶからほとんど見えない。このホールは、1階席の床の傾斜があまりないから、結局、前・後半通して、大橋のぞみちゃんを見るには、上階席の正面座席がよかったのか。でも、1階席でも、席位置によっては、視界が抜けていたのかな?

登場のときの様子では、大橋のぞみちゃんは、岩手大学教育学部附属小学校合唱部に交じってうたったようだ。なお、岩手大学附属小学校合唱部は、6年生18名の出演、とのこと。

前半のアナリーゼで妖精がいたスクリーンには、演奏中は、合唱の歌詞の日本語訳が適宜映し出された。うたがないときは、指揮者の表情を映してもいたから、ときどき、大橋のぞみちゃんをアップで映すようなサービスがあってもよかったのに…。
演奏中、児童合唱のメンバーがほとんど見えないという状況は、けっこうストレスになる。

演奏後は、指揮者に呼ばれた大橋のぞみちゃんが前に出て拍手に応え、指揮台に並んで立ったりもした。カーテンコールは回数も多かった。


終演後は、出口で、「協力」の不二家がミルキーを配っていた。お子様だけかな、と思ったら、大人にもくれた。

8月22日(月)〜9月4日(日)まで、不二家銀座ビルで、ミルキー発売60周年「ペコちゃんミュージアム」というのを開催するって(入場無料)。