客席数は同じ


東京新聞Webに『新・歌舞伎座を設計する建築家・隈研吾さんに聞く』(3月6日付)という記事があって、
http://www.tokyo-np.co.jp/article/entertainment/tradition/CK2010030602000203.html

新しい歌舞伎座は、『2013年春の完成予定。劇場部分は地下1階地上4階建てで構造や舞台寸法、客席数は今とほぼ同じ。』になるという。


この記事で、新しい歌舞伎座の客席と、東銀座駅からのアプローチについて、以下のようにいっているのは、注目される。

客席数は一幕見席も桟敷席も含め変わりません。ただ、日本人の体格もよくなったから、座席は少しゆったりします。それと桟敷席を今よりもっと原型に近づけます。みんな桟敷が大好きだから。扉の寸法とかもう少し使いよくなる。

 座席をゆったり取ることで劇場空間の容積が必然的に大きくなります。容積が変われば、当然音響効果も変わりますが、それを今と同じにするにはどうしたらよいか。これがものすごく難しい。』

地下鉄駅からエスカレーターやエレベーターを使って、雨にぬれないように行けるようにはします。ただ、劇場の中へまっすぐ行けてしまうと、あの唐破風の屋根をくぐって入るということがなくなってしまう。現世から“祝祭空間”へワープするという感覚は絶対に守りたい。だからあえてストレートにはつなげず、脇からぬれないで入ってくる道を付けます。

 バリアフリー化にしても、完全にフラットにはしない。京都南座もそうだけど、段差がある感じは大切です。だから脇にバリアフリーの通路を設けます。昔のよさをすべて失う利便性ではなくて、両立を目指します。』