クライマーズ・ハイ



12月10日(土)放送のドラマ、「クライマーズ・ハイ」前編(NHK総合)を視聴。



主人公(佐藤浩市)の娘役は、木村茜ちゃん(「ママはバレリーナ」にも出るみたいだね)だった。



件の日航123便事故から20年ということで、夏には関連のドラマやドキュメント番組が放送され、どれも見ごたえがあったけれど、地元地方紙の記者の視点に立ったこの「クライマーズ・ハイ」もまたしかり。記事の扱いをめぐる新聞社の内幕が、いかにもありそうだった。原作の小説は未読なので、猛烈に読みたくなった。



ドラマ「クライマーズ・ハイ」の紹介、原作者インタビュー。↓のリンク先参照。

 日航機墜落 記者も揺れた(読売)





ところで、今夏は、放送された番組等に触発され、また、書店によっては関連書籍を揃えていたこともあり、以下のような本を買って読んだ。

読んだ順番に・・・



 飯塚訓「墜落現場 遺された人たち」(講談社+α文庫)

 山崎豊子沈まぬ太陽」(三)御巣鷹山篇(新潮文庫)

 米田憲司「御巣鷹の謎を追う 日航123便事故20年」(宝島社)

 吉岡忍「墜落の夏 日航123便事故全記録」(新潮文庫)



「墜落の夏」がとてもすぐれて、この事故のルポルタージュとして基本図書だということがよく分かったのと、身元確認の現場にいた著者の手になる「墜落現場」に、伝える迫力がある。



123便事故ついては、当時、連日新聞やテレビで大々的に報道されたから、もちろん記憶にはあったけれど、これらの本を読んでみて、あの頃の自分は若過ぎて(あるいは精神的に幼くて)、いろんなことに全く想像力が働いていなかったのだと思い知らされた。とくに、墜落現場の凄惨さや遺体の収容作業の過酷、検屍、身元確認の困難については、活字を追いながら息をのんだ。

いまだに事故原因は霧の中、ということにも、怖さと不条理を感じざるを得ない。