モーツァルト! 7月26日夜(帝国劇場)


7月26日(火)は、帝国劇場で、「モーツァルト!」を観劇。
5時45分開演の夜公演。


台風の接近が心配されたが、(私の場合は)、劇場への往路・復路とも特に影響なく、無事の観劇。


中川晃教のヴォルフガングに、川綱治加来のアマデ。

それにしてもである、
中川・川綱コンビ、すご過ぎ。

川綱治加来くんのアマデは、感情の表出が細かく明確になって、さらに進化している。

このふたりによるヴォルフガングとアマデは、他の組み合わせのときとは明らかにちがう、「独特の空気」のようなものを構築しつつあるのではないか。


第一幕の面白さは、他に類を見ないほどだ。
…「影を逃がれて」の直前まで、彼のアマデが、ヴォルフガングの身に起こることを、自分のことさながらに感情表現して見せるシーンが、すばらしい。

ヴァルトシュテッテン男爵夫人が、ヴォルフガングをウィーンへ連れて行きたいというのを聞いたときのアマデは、ヴォルフガング以上にうれしそうだし、ヴォルフガングの動きと呼吸(いき)を合わせて、アマデの意思をその身体にみなぎらせるあたりが、上手い。


「僕はウィーンに残る」で乱入したときの、ソデから走って出て来る小気味よさ、ヴォルフガングを見守りつつ、後方支援さながらにうなずき、コロレドや召使いたちに怒りの感情を向ける。ヴォルフガングの気持ちを、もうひとりのモーツァルト(影)としてのアマデが表情と身のこなしで見せることで、ヴォルフガングの在り方がいっそう立体的に、ダイナミックに感じられる。

つづくシーンも印象的だった。
箱を取りあげて、からかうヴォルフガングを突き飛ばすアマデ。倒れ込んだ中川ヴォルフガングはひざをついたままで「影を逃がれて」をうたい出し、…右手を差しのべて立つアマデの姿が、一瞬、大きくなった。



第一幕の幕切れ。血のりの仕込まれた羽根ペンを突き立てて、きまるはずのところ、羽根ペンがヴォルフガングの腕を かすっちゃったが…


ラストシーンでの、川綱アマデの最期も、すごかった。
女の子のアマデは、横になるように倒れて、客席から顔が見えるかたちなのだけれど、ちからくん、ヴォルフガングのひざの上にうつぶせに倒れ込んで、ほとんど顔は見えない状態。
その潔さが、また立派。




最後の最後の、緞帳前のヴォルフガングとアマデは・・・
下手から、アマデ、ヴォルフガングの順に登場(ちからくんが横に立ったヴォルフガングに、両手でキラキラをして)。中川、ちからの順でジャンピング投げキス。そのあと、治加来くんが何か取って食べたのだけれど、この日は、ちょっとタイミングが遅かったね。 下手で、もういちど拍手にこたえて、ヴォルフガング、アマデが手を振って引っ込んで、了。




お昼のワイドショーでおなじみの、バクバクばくばく大和田獏さんが見に来てらした。(・・・この方を生で見たのは、「PURE LOVE」の千秋楽の、アートスフィアのロビー以来かな)