「陋巷に在り」1 儒の巻



先月、ついに、酒見賢一陋巷に在りに手を出した。

ここ に書いたような訳である。



すでに新潮文庫で全13巻が完結しているのだが、その13巻を平積みにして揃えてある某書店で奥付を見たら、いずれも初刷りのままだった。一部読書子の間では評価されている作品と思うのだが…さほどには売れていないようだ。



さて、この「陋巷に在り」の書き出しは、こうだ。

一人の女の子が登場する。まだ、娘とよぶには早いようだが、このくらいで婚姻することも当時は珍しいことではなかった。名前を簱という。魯の城下の陋巷に住んでいる。・・・



この女の子が、主人公願回の押しかけ許婚で、なかなかに かわいく書かれている。



ちびちびと読んでいて、いま やっと、第2巻に入ったところで先は長く、はたして読了に到れるのか、目処は立たず。 本編よりも、むしろ 著者による(文庫版の)「あとがき」が面白かったりもする。