研の會(国立劇場小劇場)/余談

5年目を迎えたという、

尾上右近自主公演「研の會」

を、はじめて見た。

第五回の演目は、

「弁天娘女男白浪」、猿翁十種の内「酔奴(よいやっこ)」

9月2日(月)の夜公演は、午後5時開演。終演(予定では7時10分)は7時20分になったかならないかぐらい。

今回は、「弁天小僧」に成田屋のお弟子たちが出演するということで、なかでも、

『浜松屋伜宗之助:市川福太郎

が見たかったので、出かけた次第。


途中、歌舞伎座で今月の筋書を買って「寺子屋」と「勧進帳」の子役を確認。で、この日は、東銀座から国立劇場までタクシーで、1210円。ちなみに、帰りも国立劇場から東京駅丸の内口まで乗って、1210円だった。


研の會は、すぐにチケットが売り切れてしまう(という印象があった)ので、東京公演の一般発売に臨むにあたって心してはいたのだが、出て来た席が気に入らなくて2、3回やり直していたら、予定枚数終了になってしまった。こりゃまずい、と思いつつも、そこはあきらめずにしばらくねばっていたら、どなたかか押さえていた席が解除されて戻ったらしく、それを取ることが出来た。通路側の席だったので、結果よし。

イープラスの一般発売には、花道外の席しか出てなかったのかな? 「弁天娘女男白浪」で、子役(浜松屋の丁稚)を見るには、下手側の座席は条件がよくないのだけれど、今回の観劇のお目当ては浜松屋の若旦那のほうだから、席位置は問題なしってことで。

市川福太郎丈の浜松屋伜宗之助は期待以上によかったので、続けて「蔵前」の場もやって欲しかったな、などと思ったりも。


「酔奴」のあとカーテンコールがあって、右近丈が幕前に座してのあいさつ。来年は、研の會はお休みになるが、再来年には必ず第6回を開催するとのこと。その後、(赤星十三郎で出演した)中村梅丸丈を「うめまる」コールで呼び出して、「梅丸」の名前で歌舞伎の舞台に出演するのはこの日が最後だとの紹介があった。


終演後、待つこと12、3分、ロビーでは、プログラム(1000円)購入時に配付された抽選券を持っているお客さんを対象にした抽選会が行なわれた。尾上右近丈本人が抽選して、当選者には当選グッズを手渡し。梅丸丈もいっしょにロビーに登場して、抽選会のあとは物販もしていた模様。




思えば、2003年のこと。8月に見た明治座の舞台がきっかけで、これからは歌舞伎の子役を見に行く、と決めて、その最初が、新橋演舞場の「宮本武蔵」で、岡村研佑くんが出演していた。他にも、当時、一般の子役で定評のあった子が4人(8月の明治座に出ていたふたりを含む)出演していたこともあって、たちまち夢中になった。「宮本武蔵」は、7回見たのだったかな。はじめて買った舞台写真は、何枚かが岡村研佑くんのだった。懐かしい!

ついでに書くと、その翌月は、はじめての歌舞伎座清水大希くんを見たし、国立劇場では「二蓋笠柳生実記」をやっていて、どちらもおもしろくてリピートした。

最初の2か月、3つの舞台で見た7人の子役は、あれ以上は望めないくらいの顔ぶれだったかも。「宮本武蔵」と「柳生実記」は、歌舞伎を見慣れていなくても楽しめるもので、歌舞伎見物事始にはちょうどよかった。