FUN HOME(ファン・ホーム) ある家族の悲喜劇 (シアタークリエ)
シアタークリエで、「FUN HOME ファン・ホーム ある家族の悲喜劇」を観劇。
2月20日(火)の昼と、2月26日(月)の東京公演千秋楽とで、計2ステージ。
2月20日の昼は、14時30分開演で、出演の子役は、稽古動画や取材が入ったゲネプロに出ていたのと同じ下記の3人だった。
小学生のアリソン:笠井日向
クリスチャン(アリソンの弟):楢原嵩琉
ジョン(アリソンの弟):阿部稜平
チケットは、チケットぴあの優待での購入で、10800円→8000円。(販売時期は異なるが、e+にも同じ金額で得チケが出ていた)
以前からいちど座りたかった、5列1番の席があったので、その席で。
5列1番は下手のいちばん端の席なのだが、前にひとがいなくて出入りしやすく、しかも扉のすぐそばなので、終演後はすぐに出られて、しかも日比谷シャンテ口にも、地上へ出る階段にも近い便利な席で、いちど座って、舞台の見え方を確認したかった。(演出やセットの組み方にもよるだろうが)「ファン・ホーム」においては、概ね予想どおりで、満足。
劇場ロビーには、5回観劇するとトートバッグをプレゼントや、舞台写真(4種類から選択)が貰えるリピーターチケットの告知が貼り出されていた。
レズビアンの女性の子ども時代や、大人になりはじめの頃のエピソードがえがかれるので、それだけでも惹かれる内容だし、もし好きな出演者でもいれば、割引チケットも出ていたから、もっとたくさん見たくなりそうな舞台ではあった。
上演時間は、休憩なしの100分と掲出されていたが、それより4、5分短かった。
(カーテンコールの時間が長かった千秋楽のステージで、100分ぐらい)
公演プログラムは、1600円。(見本を立ち読みだけした)
レズビアンの女性を初めて見た子ども時代のアリソンが、自分も同じだ、と気づく子役アリソンのソロナンバーは、「鍵の束」という曲名なのだね。
音楽は、ステージの後ろ(舞台奥)で生演奏。
自死した父親と同じ43歳になった漫画家のアリソンが、子ども時代の出来事や家族のこと、大学に入ってレズビアンであることをカミングアウトした頃のことを、父親との関係を中心に追想する。
大人のアリソンは、語り手として終始舞台にいて、かつての自分(小学生のアリソン、大学生のアリソン)を見守るようでもある。折に触れて、観客へ向けて「補足説明」をする。といっても、この舞台はむしろ説明過多でないところに、こちらの想像をかき立てるものがある。
ゲイであることを隠そうとし続けた父・ブルースが、子どもの頃のアリソンに対して、ジェンダーや規範を押しつけるような言動をしていたのが、興味深かった。
大学生になったアリソンが「初体験」するシーンには切実さと激しさがあり、続くソロナンバーと合わせて、アリソンのあふれる感情に見る側の気持ちも高揚する。
2月26日のシアタークリエ千秋楽は、13時30分開演。
座席は、先行抽選で買った上手側の前方。大人アリソンの机は、舞台の上手に置かれるから、主演のひとのファンなら下手よりは上手側のほうがよいのかも。
出演の子役は、20日昼とは別の顔ぶれで、
小学生のアリソン:龍杏美
クリスチャン:若林大空
ジョン:大河原爽介
ダブルキャストの小学生アリソンは、赤い髪止めの位置が右と左で逆になっていた。これは、アリソン子役ふたりの髪の分け方が左右で逆だからだね。
小学生アリソンは、ワンシーンだけある白タイツっ子のときがかわいい。(もちろん、劇中のアリソンは、そんな女児っ子ドレススタイルには拒否反応を示すのだけれど)