ハーメルンの誘拐魔


1月末に刊行された、

中山七里「ハーメルンの誘拐魔」(角川書店、1600円+税)

http://www.kadokawa.co.jp/book/bk_detail.php?pcd=321502000266

中山七里って、「さよならドビュッシー」がそうだったのだけど、この本も、早い段階で、先(小説の仕掛けや結末)が読めちゃうのだよね。ほとんど、途中で予想したとおりで、もうひと捻りがないと、ミステリー的な醍醐味には欠ける。

でも、この「ハーメルンの誘拐魔」の価値は別にあって、それは、エンタメ小説の枠組みで、「子宮頸がんワクチン禍」の問題を取り上げていること。そこに、この作品の意義がある。
子宮頸がんワクチンの副反応や危険性、ワクチン行政の問題については、もっと広く知られないといけない。