平成中村座 陽春大歌舞伎の子役
昨日は、平成中村座の昼の部を観劇。
終演は、3時30分ぐらいだった。
今回の仮設劇場は浅草寺の敷地内にあるので、駅からの行き来も便利だ。
位置的にいうと、浅草寺の本堂と浅草寺病院の間に、仮設劇場が建っている。私は無宗教で神社仏閣にも関心がないので、浅草寺に入ったのは今回が2度目。数年前に、浅香光代公演を見た帰りに別の道を行ったら大混雑の浅草寺に迷い込んだということがあった。
・・・で、いまこの仮設劇場がある場所というのは、普段は空き地なの?
仲見世のほうから行くと、浅草寺幼稚園とか、こども図書館などというのもあって、知らなかったから、びっくり。
平成中村座 陽春大歌舞伎〜十八世中村勘三郎を偲んで〜(4月1日〜5月3日、浅草寺境内仮設劇場)
に出演の子役は、以下のとおり。
[昼の部]
太刀持音若: 小澤竜心・加來真之介 (交互出演)
「魚屋宗五郎」
酒屋丁稚与吉: 秋山聡・重田恭佑 (交互出演)
[夜の部]
「極付 幡随長兵衛 〜公平法問諍〜」
長兵衛一子長松: 河城英之介・廣田礼王恩 (交互出演)
河城英之介くんは、前月(3月国立劇場)も、中村橋之助主演の演目に出演していた(「髪結新三」の紙屋丁稚。日下部大智くんとの交互出演)。
太刀持音若は、舞台上手で、富樫(勘九郎)の後ろに控えているときは、セットぎりぎりの位置に座していて、髷がたまにセットに触れていた。こういうのを見ると、歌舞伎座などに較べると間口が狭いことを、改めて実感する。
前方の上手側の松席から見たので、弁慶(橋之助)の勧進帳の読み上げで、御門の名前が出て低頭するところとか、番卒の見とがめで立ち上がった富樫に太刀を渡すときのタイミングなどなど、音若の動きを間近に見られたのが、おもしろかった。(ところで、小澤竜心くんて、今年も、あのEテレの番組に出ているの?)
「魚屋宗五郎」は、片門前魚屋内の場が、おもしろい。おはま(七之助)がとてもいいし、宗五郎(勘九郎)が若いので、リアルに宗五郎という感じがする。
三吉をお弟子(名題昇進中村いてう)が演じていたのは、役柄(魚屋の奉公人)と重ねて見ることにもなって効果的だった。だけでなく、上手かった。
磯部主計之助(獅童)の宗五郎への謝罪が情熱的で、好人物な人間くさいお殿様だった。磯部の殿様って、他だと、もっと取り澄まして鷹揚に演じるよね。宗五郎は、磯部邸になるとコメディっぽいところがあって、少しくどい気もした。
朝のシーンになると、一部の窓の覆いを払って、客席の窓から外光を入れていたが、私のいた席からは、窓の外に、浅草寺病院の「社会福祉法人」という文字が見えていた。
菊茶屋おみつは、芝喜松。(先日訃報のあった小山三丈からの配役変更)