新訳名作コレクション オズの魔法使い


新訳名作コレクションと銘打たれて、7月末に、新潮文庫の新刊として、

ライマン・フランク・ボーム 著、河野万里子 訳、にしざかひろみ 絵
オズの魔法使い
http://www.shinchosha.co.jp/book/218151/

が発売されたので、

この機会にと、先日、はじめて「オズの魔法使い」を読んだ。

劇化された舞台は何度か見たことがあったが、原作は未読だったので、いざ読むと、知らないエピソードが多くておもしろかった。やはり、いちどはちゃんと読んでみるものである。

たとえば、きこりがブリキのきこりになったいきさつには、びっくりだったし、お話の最後も、ドロシーの願いがかなってトトとともにカンザスに帰れただけでなく、かかしはエメラルドの都を治め、ブリキのきこりは西の国を治め、ライオンは自分を王として迎えてくれる森を見つけて、それぞれがそれなりの立場におさまるという、いわば冒険にともなう成功譚というつくりになっていることにもちょっとおどろいた。

各種演劇等への影響という意味では、原作そのものよりも、むしろ、ジュディ・ガーランド主演の映画のほうが影響力が大きいのかな。