劇団空飛ぶひつじ「ねずみの嫁入り2012」


4月28日(土)に、「劇団空飛ぶひつじ」を初観劇。

劇団空飛ぶひつじ公演 ミュージカル「ねずみの嫁入り2012」(脚本・演出:真祐みちこ、作曲:天音まりあ SATOKO)

である。

会場は、杜のホールはしもと(http://www.hall-net.or.jp/02hashimoto/)。相模原市にあるらしい。新宿から京王線に乗って、調布経由で橋本駅下車。駅からはすぐの場所。杜のホールはしもとに来たのは、はじめて。

2階席まであるホールの、1階座席は、4列から段差がついている。座席数535というキャパシティにしては舞台は広い印象。

「ねずみの嫁入り」は、昨年も同じホールで上演しているが、なんでも、その際に音響トラブルがあって、リベンジ再演という意味合いもあるとのこと。

劇団空飛ぶひつじにはミュージカル育成会というのがあって、その発表公演は子どもメインだが、今回は大人の劇団員中心の公演で、役付きの子役はひと役だけで、他はアンサンブルでの出演である。


客席に入ると、いちばん前の1〜2列が関係者席になっていて、不思議な座席割だと思ったら、(育成会とは別に)子ねずみとして出演する子どもを募集していたが、その子どもたち(先着10名となっていたが出演したのは7人)と関係者の待機座席であったようだ。

午後1時30分開演。上演時間は、一幕50分、休憩15分、ニ幕55分。

チラシの予告どおり、開演の45分前から約30分、お楽しみ特典というのが行なわれ、メインナンバーの振付レクチャーや、登場人物紹介、拍手と笑いの練習など。


ストーリーは、昔話でも知られる「ねずみの嫁入り」をベースに、娘ねずみを4姉妹に設定。上の3人の娘にはそれぞれボーイフレンドがいて、あと3件で仲人100組を達成するという仲人屋のおばさんに取り持ちを依頼したが、4姉妹の親ねずみはその縁談を気に入らず、家族揃っての婿探しツアーに出発、ツアーガイドの案内で、太陽、雲、風、壁と会ううちに、最後は予定調和の大団円となって、めでたしめでたし。

冒頭の導入部がまどろっこしいというか、冗長だったものの、そこを我慢したら、あとは面白く見られた。「ねずみの嫁入りホ〜イホイ」のメインフレーズとダンスの繰り返しが楽しくて気持ちが弾むし、シーンのつなぎに何度も登場する子ねずみのパレードは、幕前を子ねずみたちの列が上手から下手へ振り付きで歩くだけだが、これが、けっこうはまる(笑)。

役付きのなかでは唯一の子役で、4姉妹の末っ子・よんこ(坂本茉弓)ちゃんが、かわいかった。ねずみだから耳としっぽも付けていて、タイツもねずみ色。最後は着物姿にもなる。
ちなみに、4姉妹のねずみの名前は、いちこ、にこ、さんこ、よんこ。

ただ、うたがプレスコだったのには、疑問を感じる。個別のマイクは使っていなかったようで、うたになると、録音したものを大きな音で流して、キャストがそれに合わせて演じるので、とくにソロナンバーの場合は、旧いミュージカル映画の歌唱シーンを見ているような不自然さがあった。キャストは舞台の上でうたってはいるのだが、前方の座席でもナマのうた声は聴き取りにくく、ほとんど口パクにしか見えないと思う。
開演前のお楽しみレクチャーでは、ツアーガイドのマルシア役のひとだったかがマイクを付けていて、うたった感じもよかったのだが・・・マイクの使用や本数に制約があって、本番で使うのは無理なのかな。


劇団空飛ぶひつじは、育成会の発表公演も含めて、年に3、4回公演があるようなので、また見てみたい。