Sotova (草月ホール)


9月4日(日)に、草月ホールで、「Sotova」を見た。草月ホールで上演されている上田遙演出・振付のダンス公演は、ジュニアのダンサーが出演することもあるので、いちど見てみたいと思っていたが、得チケ(全席指定7800円→5000円+手数料)が出ていたので、この機会にと足を運んでみた。

同日は、午後4時〜「橘るみバレエスクール公演 with オーケストラ」があったが、12時開演のステージならその前に見られるだろうという算段。「Sotova」は、5、6分遅れて開演し、終演は、2時14分ぐらいだったから、その後、かつしかシンフォニーヒルズへ移動するにも、充分余裕があった。

座席は、1階席正面後方。といっても、実質的には、11列目ぐらいだったから、割引チケットにしてはいい席だったと思う。1階席は、満席にはなっていなかった。お客さんは、女性客多数。土・日で計4ステージあったが、複数回見るひとも少なくない感じ。ロビーでは、公演DVDの予約販売の受け付けをしていた(6000円)。


出演は、14人のダンサーに、パーカッションの生演奏と女性ヴォーカリストのうたが加わる(&黒子も)。

美しい女と、彼女に魅入られた男。添い遂げられないふたつの魂が求め合う4章の愛のドラマが、時代を超えた逢瀬のようにえがかれて行く。イザナギイザナミ義経と静、つがいの鶴、鹿鳴館時代の青年将校と伯爵夫人。休憩後は、それらの愛の輪廻を経て、時は現代へと移り、ふたつの魂が、若い作曲家と老いた歌姫としてまた出会い、フィナーレへ。

主役のふたりは、全編を通して、舘形比呂一が女を、新上裕也が男を演じ、踊るのだが、場が進むとともに、舘形比呂一の女が老け役へと傾いて行くのとは反対に、新上裕也の男は青年の若さが強調され、ときには少年のようなたたずまいを見せたのが印象的だった。
休憩後のシーンでは、年老いた歌姫の舘形比呂一にだけセリフがある。

女の子たち6人(松島詩織、田代幸恵、神谷美帆、浅賀夏希、矢野まどか、岩田摩由璃)が演じる天邪鬼は、各章の間をつなぐダンス(次の場の予告的な踊りでもある)や移動式のセットの出し入れのほかに、各シーンにも顔を出すなど、けっこう使われていて、目を楽しませてくれた。