コロッケ特別公演(明治座) 千穐楽


8月14日(日)は、明治座で、コロッケ特別公演を観劇。

7月5日(火)が初日で、全62ステージあったこの舞台の千穐楽

ロビー表示の上演時間は、前回の観劇時(→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20110804/p1)より、トータルで5分長くなっていた。さらに、この14日は、千秋楽につき上演時間が大幅に延長する可能性を告知する貼り紙がしてあった。

お芝居の「棟方志功物語」が終わった時点で、予告にたがわず、すでに予定時刻からかなりの遅れが出ていて、ずい分とたっぷり演じたのだなぁ、と思わせた。見るのが2回目なので、目が慣れたこともあろうけれど、じっさいに、千秋楽らしい面白さがあった。

棟方志功物語」の第一幕の終わりに、(コロッケ座長の)棟方志功が、墨と筆でふすまに絵を描くシーンがあるが、上手く描くものだなぁ…と、見ていて感心してしまう。


ダブルキャストの子役(野間節子/カヨ)は、14日は、明野響香ちゃん。(公演プログラムの配役では、節子、カヨの他に、わらしという役も書かれているが、その役はないようだ) 明野響香ちゃんというと、歌舞伎にはたくさん出ているが、こういうふつうのお芝居ははじめて見たので、それが、この日のいちばんの収穫。

子役の衣裳は、節子のときが洋服でカヨが和服、髪も、前者はかつらで後者は地毛(7月の終わりに見た、工藤優ちゃんの髪は長かったね)と、二役は対照的でもある。
節子は、花道の出から、「あつくって、あつくって、ぽっ」(←これが、おもしろいよ)まで。節子の白い服は、裾のほうにお花が付いている。明野響香ちゃんの衣裳は、ソデが詰めてあった。


「コロッケオンステージものまねエンターテインメント2011」がはじまる前に、スクリーンに客席の様子が映し出されるのだけれど、映されるお客さんはその日のじっさいのお客さんではなくて、それ用に仕込まれたものだよね(私が見た2回とも同じだったから)。ただ、1階客席を後方から撮っているのは、おそらくナマの映像で、客席を後ろから撮っている当日の映像に、あらかじめ撮ってある面白い客席風景を混ぜていた、ということではないかな。


「コロッケオンステージ」終了後には、「棟方志功物語」「コロッケオンステージ」の全出演者が、(3列で)舞台に並んで、千秋楽カーテンコールがあった。

前列のメインキャストの並びは、下手から、

北町嘉朗、長谷川哲夫、宮園純子桜木健一、明野響香、熊谷真実、コロッケ、赤木春恵左とん平佐藤正宏水町レイコ、鶴田さやか。それに、最上手に、進行役の藤沢一賀(オンステージでの司会者)。

前列に並んだメインキャストの面々からは、それぞれあいさつがあった。明野響香ちゃんは、当初は、司会者による紹介だけという段取りだったようだが、マイクを渡されて、1か月半は長いと思ったけれど初日から楽しく出来て短かった、みたいなことをしゃべった。

長谷川哲夫さんは、とくに公表していなかったが、脳梗塞を患い、今回が復帰の舞台だったとのこと。


赤木春恵さんは、多くの時間を、椅子に座っての千秋楽カーテンコールで、舞台の仕事は、今回のこのコロッケ公演を最後にするということは、すでに公演前から発表されていたが、あいさつのなかで、転んで脚を痛めたのがきっかけだったとも述べていた。

赤木春恵さんへ、森光子さんから届いた花束の贈呈&手紙の代読(熊谷真実さんによる)や、さらに、座長さんからもメッセージ(手紙)が読み上げられた。

赤木春恵さんというと、最近では、ドラマの姑役で有名なのかも知れないが、私などの世代だと、「3年B組金八先生」の君塚校長のイメージのほうが強いと思う。当時はまだ女性校長はめずらしい時代だった。舞台では、御園座の「3年B組金八先生 夏休みの宿題」や、新橋演舞場で見た「おしん」が、私には印象深い。


午前11時開演で、千秋楽カーテンコールが終わると、午後4時30分を少し過ぎていた。お芝居も、ものまねショーも、カーテンコールも、いずれもたっぷりの5時間30分余(タイムテーブルどおりの上演時間だと、4時間15分)であった。