文学座公演「女の一生」(俳優座劇場)


昨日は、俳優座劇場で、

文学座公演「女の一生
(作:森本薫、補綴:戌井市郎、演出:江守徹)

を観劇。千秋楽で、午後1時30分開演。

上演時間は、

第一幕〜第三幕 1時間30分、休憩 15分、第四幕〜第五幕 60分。

客席は、2列が最前列。


公演プログラム、というかパンフレットは、500円。(無事に購入出来た)
「訂正表」が挿し込まれていたが、11ページの下段、『第一幕第一場』などとあるべきところが、『第一幕弟一場』などとなっているのは「訂正表」に上っていないので、見落としているのだろうか?つまり、「だいいちまくおとうといちば」になっちゃっていて、気付いて、びっくり!

パンフレットの横で売っていた、「女の一生」木札ストラップも買う。1000円。これが1000円なのはどうにも高い気がしたのだが、買うと、演出家&オールキャストの集合写真をプレゼントというのに惹かれたのである。つまり、女の一生公式ブログ(http://ameblo.jp/onnanoisshou/)のなかで、木札ストラップを買うと『心のこもったおまけをプレゼント』というのは、この集合写真のことだったと思われる。

その写真というのは、公式ブログにあるこれ↓と同じ写真だ。
http://ameblo.jp/onnanoisshou/entry-10478375751.html


女の一生」の配役は、すでに書いたとおり。
 たとえば、→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20091223/p2

楽日にどちらの子役が出るかは、開幕後の女の一生公式ブログや菜の花☆栽培所の記述で分かっていたが、10日(水)に出演した子役(知栄の少女時代)は、渡辺菜友さん。


昨年、三越劇場他で劇団新派が「女の一生」を上演した際に、プロローグとエピローグ(の「焼跡」)を合わせて最後に持って来て第六幕としていたが、今回の文学座公演は、五幕七場で、最初と最後に、昭和20年10月の堤家の焼け跡の場がある。つまり、プロローグとエピローグの間で、過去を回想するかたちで展開する構成だ。

これだと、まず冒頭で主人公(布引けい=荘田由紀)が老け役での登場となるが、主演がまだ若いひとだけに、その老け方に不自然さと唐突感が拭えなかった。若い女優を起用したのだから、最初の幕から順に主人公が年を重ねる六幕仕立てのほうが適していたのでは?

その布引けいは、第二幕がもっとも魅力的だった。第三幕は、貿易商の女主人というには、蓮っ葉に見える。「誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩きだした道ですもの。」以下のセリフは、章介(得丸伸二)の言葉に応えて、あっさりしゃべったので、少しく意外。もう少し、聞かせるのかと思っていたから。新劇は、こういうものか…。

第四幕での、けい、栄二(粟野史浩)、章介の3人の関係と会話がとってもスリリングで、見どころたっぷりだった。面白いといえば、登場人物のなかでは、章介という人物が、いちばん面白いと分かったのは、今回の観劇での収穫。

それにしても、「女の一生」は、ずい分と面白い。昨年、新派のアトリエ公演で第三幕までを見たときも、面白いと思ったが、長く上演されている芝居というのは、それだけのものがある。


終演後、劇場の出口で、カレンダーがもらえたので、ラッキー!カレンダーがもらえる日ではなかったはずだが、千秋楽ゆえのサービスだろうか。カレンダーは、今回の「女の一生」のチラシやポスターと同じイラストが使われたもので、今年の3月〜12月分。裏側には、第三幕の幕切れの、布引けいのあのセリフ『誰が選んでくれたのでもない、自分で選んで歩きだした道ですもの。間違いと知ったら自分で間違いでないようにしなくちゃ。』が印刷されている。