めぐみへの誓い(紀伊國屋サザンシアター)
1月末の日曜日に、紀伊國屋サザンシアターで、
劇団夜想会公演「めぐみへの誓い」(脚本・演出:野伏翔)
を観劇。
過去ログのこの↓公演である。
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20091119/p1
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20100114/p1
見たのは千秋楽で、午後2時開演。
会場内に掲示されていた上演時間は、
一幕 65分、休憩15分、二幕 60分。
この日の終演は、4時30分ぐらいだった。
公演プログラム、600円。
主な出演は、小野寺昭(横田滋) 川上麻衣子(田口八重子) 石村とも子(横田早紀江) 山田健太(ボランティアの青年) 木村彩花(横田めぐみ) 内田菜月(横田めぐみ、少女時代)。
何の落ち度もない中学1年生の女の子が突如として異国へ拉致されるという、あってはならない理不尽な暴力への怒り、当たり前だった日常を奪われることの絶望と悲しみ、そして、家族の苦悩の深さに、見ていて胸塞がる思いがした。事実の大枠のなかに、関係者の証言や取材をもとにしたフィクションも織り込まれる構成だが、それらの全てが、他人事とは思えぬ恐ろしさで迫って来る。
ボランティアの青年を登場させたシーンでは、拉致問題が顕在化しはじめた頃の、世間の無関心や無理解、誤解がえがかれ、横田さん一家の苦しみは、めぐみさんを奪われただけでなかったのだということも浮き彫りにする。観客である自分自身も、その無関心、無理解なひとりだったのだと、思い知らされる。
石村とも子さんが、(テレビのニュースでよく見る)横田早紀江さんの表情、雰囲気を上手く映していて、それが、舞台の世界をドキュメンタリーさながらのリアルなものにしていた。
「めぐみへの誓い」観劇後に、改めて、横田めぐみさんの写真を見た。
http://www.asagaonokai.jp/(←のサイト内で写真展が見られる)
いままで読んだことがなかったが、横田めぐみさん関連の本を何冊か買ってみようと思った。
めぐみさん(内田菜月)のバレエの発表会のシーンは、「くるみ割り人形」のスペインを踊っていた。バレエシューズだった。
開演前のロビーでは子役の安彦統賀くんと大朏岳優くんがプログラムを売っていたが、横田めぐみさんの弟役のこのふたり、双子の兄弟役を演じてほとんど違和感がない(プログラムの役名は、どちらも「哲也」になっているが、どちらかが「拓也」ですね)。
大朏岳優くんというと、「モンスターペアレント」第7話で、福原遥ちゃんの相手役だった男の子。
いつまで見られるか分かりませんが、日テレNEWSの動画「拉致問題を舞台化 横田滋さんが鑑賞」
http://www.news24.jp/articles/2010/01/29/07152583.html
(舞台映像は、一幕の、最初のほうのシーン)