サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ〜日曜日にジョージと公園で〜 千穐楽


「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ〜日曜日にジョージと公園で〜」(PARCO劇場)

8月9日(日)の千穐楽を見た。午後2時開演。


8月9日は、前日(→http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090809/p2)に続いて、第七回亀治郎の会の昼の部が11時から。「お夏狂乱」だけ見て、国立劇場小劇場をあとにし、渋谷へと移動。

8月の「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」は、当初、別の日に見るつもりでいたが、8月になってから千秋楽のチケットがぴあに出て来たので、僥倖!とばかりに、これを押さえた。もちろん頭のなかでは、「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」の千秋楽は14時開演だから、亀治郎の会の最初の演目「お夏狂乱」だけは確実に見られるという計算の上である。

結果として、9日昼の亀治郎の会は、上演時間約45分の「お夏狂乱」に1万2千円を払ったことになるが、そもそものお目当てが「里の子」だったのだから、これでよし。


「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」の千秋楽は、カーテンコールに普段は出ないルイーズちゃんが登場するだろうという期待がふくらんだし、順番から行くと、楽は、大下夕華ちゃんが出るだろうとも思ったので。

ということで、7回目の観劇で、座席は、やや後方の中央。

実在する絵に触発されて創られたミュージカルだけに、少し遠目の席からだと、まさに額縁のなかのドラマを見るようであり、一幕の終わりに「グランド・ジャット島の日曜日の午後」の絵が仕上がるシーンは、何回見ても、すばらしい。

絵画の製作に没頭するジョージは、その芸術家気質ゆえに生活という現実と上手く折り合えず、恋人に去られ、友人とは対立し、(彼が描いている)公園に集う人々との間にも越えられぬ溝がある。老いた母との関係もよそよそしい。そんなジョージが、登場人物たちの錯綜する関係と混乱を、絵画という世界のなかに秩序立てて整理し、自身の芸術を完成させるその瞬間を、舞台という生の臨場感で表現した第一幕のクライマックスは、じつに圧巻。最近に見た商業的なミュージカル公演としては、出色の作品だ。


ルイーズ(大下夕華)ちゃんは、アヒルに石を投げたいといっているが、かのセーヌ川の中州の公園には、アヒルがいっぱいいるのだろうか。アヒルというと、アフラックのCMに出て来るあれ、だよね。…どうも、私は、アヒルとガチョウのちがいが分からない(笑)。石といえば、ルイーズが「やれるもんならやってみろ」って石を投げるところは、脚を引きずっているボート屋の真似をしている訳なのか。

この舞台のセットの傾斜(いわゆる八百屋舞台)は、けっこうきつそうで、子役のルイーズは舞台の上を走るけれど、ちょっとした坂のような感じ。走っても脱げないルイーズの白い帽子には、あごひもは付いているが、それだけではなくて、脱げないように留めてあるのだろうね。

パンを買ってもらうすぐ前のシーンで、ルイーズがジュールとイヴォンヌに挟まれて親子3人で並んで座る。ここの、ルイーズの座り方が、加藤実祐紀ちゃんと大下夕華ちゃんでは、ちょっとちがう。


二幕最初の「It's Hot Up Here」で、大下夕華ちゃんのルイーズは、「何も見えない」のフレーズをうたう直前に、目をパチパチまばたきさせている、ということに気付いた。(もっと早く気が付きたかった)


カーテンコールは、最初の幕前は、いつもどおりで、ルイーズは出ず。いちどキャストが引っ込んで、2度目に出て来るところで、ルイーズちゃんもふたり揃って、登場。

大下夕華ちゃんは、そのままルイーズの扮装で。ただし、メガネはかけていなかった。
加藤実祐紀ちゃんは、私服(白い服)。
ふたり並ぶと加藤実祐紀ちゃんのほうが少し大きかった。

石丸ジョージが、ルイーズちゃんははじめて(カーテンコールに)出ましたといっていた。演奏のメンバーもステージに登場。石丸ジョージから、簡単な挨拶があった(が、ルイーズちゃんを見ていて、よく聴いていなかった…)。

とにもかくにも、カーテンコールでルイーズちゃんを見ることが出来て、めでたしめでたし。


カーテンコールの終了が、午後4時49分ぐらい。

外に出ると、ちょうど上演中に雨が降って止んだらしく、道が濡れて水溜りが出来ていた。


ルイーズは、大下夕華ちゃんを3回、加藤実祐紀ちゃんを4回見て、「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」の観劇も、これぎり。

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http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090730/p2(舞台写真入りプログラム)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090722/p3(朝日新聞の劇評)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090720/p1(舞台写真)
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http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090716/p1(ルイーズはカーテンコールに出ない)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090714/p1(「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」雑感)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090710/p2(読売新聞の劇評)
http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20090706/p1(「サンデー・イン・ザ・パーク・ウィズ・ジョージ」の子役)