小林愛実&東京ニューシティ管弦楽団


1月27日(火)は、東京オペラシティコンサートホールでの、

小林愛実東京ニューシティ管弦楽団(アンドレイ・アニハーノフ指揮)

に出かけた。

関連のリンク先などは、下記 ↓の過去ログに。
 http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20081108/p3
 http://d.hatena.ne.jp/kamuro/20080920/p3


午後7時開演。
プログラムの配布や販売はなく、手書きで演奏曲目が貼り出されていたが、要するにチラシに載っていたとおりである。


モーツァルト:歌劇「魔笛」より序曲
ベートーヴェン:ピアノ協奏曲第1番 ハ長調 op.15

 休憩20分

ショパンピアノ協奏曲第2番 ヘ短調 op.21


最初の、「魔笛」の序曲は、東京ニューシティ管弦楽団の演奏。そのあとのピアノ協奏曲ふたつが、13歳のソリストを迎えての演奏である。


ベートーヴェンのピアノ協奏曲第1番に、まずは瞠目。小林愛実さんは、(チラシ等でもおなじみの)黒+白の衣裳だったが、これ、黒の服の上に、白のふんわかなドレススカートを重ねて着ているのですね。いや、てっきり、やけに手の込んだ仕立てなのだなぁとか思っていた(お恥ずかしい…)。後ろ(腰の位置)に大きなリボンの飾りがあって、かわいい。

休憩後、ショパンピアノ協奏曲第2番では、なんと!衣裳替えしての登場。あざやかに明るいグリーンのドレス姿に、客席は、大興奮。

ふたつのピアノ協奏曲では、後半のショパンの協奏曲第2番が、さらによかった。衣裳だけでなく、演奏にも大興奮。前方の、手もとが見える座席だったから、そのタッチに目が虜(とりこ)。音のみならず、小林愛実ちゃんの一挙手一投足までが、ステージに抽出された極め付けのエンターテインメントだった。

演奏後、ブラボーと叫ぶひとや、スタンディングオベーションなひともいたが、気持ちは、分かる。なんだか、震えが来そうなくらい、すごかったもの。やんや、やんや。

年末の「アイ・ラブ・ベートーヴェン」のときにも思ったけれど、小林愛実さんは、演奏に表情があり、それに比例してか、聴く者の心を揺さぶる+αの表現力、あるいは雰囲気が備わっていて、魅力に富んでいる。ハンカチをにぎにぎしているのが、また、かわいい。


予定のプログラムのあとに、アンコールとして小林愛実さんが
 ショパンノクターン 第20番 嬰ハ短調「遺作」
を弾いて、午後9時を前にして、終演。

ショパンノクターン嬰ハ短調(遺作)は、一般的にも有名な曲で、その前に演奏したピアノ協奏曲第2番からのフレーズがあるなど、アンコールとしては無難で、いい選曲だったと思う。


指揮者とソリストへの花束贈呈があったが、アンドレイ・アニハーノフ氏よりも小林愛実さんへの花束のほうが大っきかった。指揮者氏は、受け取った花を、すぐにコンサートミストレスのひとにあげちゃっていた。


客席には、音楽関係者も多かった様子だが、今回が小林愛実ちゃんにとっては、ソリストとして実質的なお披露目のステージという意味合いも強かったのかな。東京の一流のホールに、名前と写真がチラシに大きく打たれての公演で、しかも、彼女の名前での興行ということでもあった訳で。(もちろん、これまでも充分知られてはいたが、オーケストラとの共演では海外だったり貸切公演だったりしたし、ソロの演奏会も地方や、小規模なものだったから)


この公演、イープラスでは、8000円で売っていたS席の座席が、途中からそのまま得チケ扱いになって半額に。座席も選べたし、けっこう良席も残っていて、4000円で買ったひとは、まさにお得だったはず。私の席は、8000円。ステージに満足しているので、値段に文句はないのだけど、ちょっと書いておきたくなったので、まあ、蛇足ということで。